試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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${WINEPREFIX}/dosdevices/c:/windows/Fonts/の優先度と[ホームディレクトリ]/.fonts/について

  1. ${WINEPREFIX}/dosdevices/c:/windows/Fonts/の優先度
  2. [ホームディレクトリ]/.fonts/について

${WINEPREFIX}/dosdevices/c:/windows/Fonts/の優先度

${WINEPREFIX}/dosdevices/c:/windows/Fonts/*1は、Wine環境におけるC:\WINDOWS\Fonts\で、ここに入れられたフォントは、フォント選択ダイアログに出る他、ユーザインターフェースのフォントとしても使われる。
ただし、フォント置換(${WINEPREFIX}/user.reg中の「Software\\Wine\\Fonts\\Replacements」)で「MS UI Gothic」に対してフォントを割り当てている場合、フォント置換のほうが優先されるようだ。
例えば
ファイル名: ${WINEPREFIX}/user.reg

[Software\\Wine\\Fonts\\Replacements]
"MS UI Gothic"="IPA \x30e2\x30ca\x30fc UI\x30b4\x30b7\x30c3\x30af"

のように、「IPA モナー UIゴシック」を使用する設定を書いている場合、${WINEPREFIX}/dosdevices/c:/windows/Fonts/の中にどんなフォントファイルを入れても、UIの表示は「IPA モナー UIゴシック」となる。
Wine 0.9.43で設定できる、メニューなどのフォント設定(${WINEPREFIX}/user.reg中の「Control Panel\\Desktop\\WindowMetrics」)もまた、${WINEPREFIX}/dosdevices/c:/windows/Fonts/よりも優先される。この設定に関しては「Wine 0.9.43のwinecfgでのフォント設定」を参照。

[ホームディレクトリ]/.fonts/について

[ホームディレクトリ]/.fonts/の中に入れられたフォントは、フォント選択ダイアログから選択できるようになり、使えるようになるが、ユーザインターフェースのフォントとしては使用されない。
この場所は、ディストリのパッケージとして入っていないフォントを(個人用に)追加するのに使えるが、Wineでも同様の使い方ができる、ということになる。

使用したバージョン:

  • Wine 0.9.42, 0.9.43

*1:デフォルトでは、[ホームディレクトリ]/.wine/drive_c/windows/Fonts/