試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

Subversion版Xfceを試してみる(2007/10/25現在)

バージョン4.4.1が出て半年以上が経過した現在、新しいバージョンが(betaを含め)出る気配はないが、開発版を落としてビルド・インストールすることはできる。
(2007/12/3)バージョン4.4.2がリリースされ、Thunar 0.9.0もリリースされた。タイムスタンプの不具合も解消され、下で書いているように、書式も選択できるようになっている。


Gentoo Linuxでは、SubversionXfceを使用するための「xfce」というOverlayを使用し、/etc/make.conf/etc/portage/package.keywordsの設定(「**」ではなく、「~x86」や「~amd64」でOK)を行うことで、簡単に試すことができる。事前にquickpkgで現在のバージョンをバイナリパッケージにしておくと、後で戻すのも楽(--usepkg付きでemergeする)。

  1. インストール
  2. xfdesktop
    1. ランチャとURLリンク
    2. メニュー
  3. パネル
  4. Thunar

インストール

Overlayの追加は

$ sudo layman -a xfce

でできる。PORTDIR_OVERLAYにxfceのOverlayのディレクトリを追加するのを忘れずに。

今回、デスクトップ/パネル/ファイルマネージャのみを試してみた。それでも依存関係で結構な数のパッケージをSubversion版にする必要があった。

ファイル名: /etc/portage/package.keywords

~xfce-base/libxfce4mcs-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/libxfce4util-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/libxfcegui4-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/thunar-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/xfce-mcs-manager-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/xfce-mcs-plugins-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/xfdesktop-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/xfce4-panel-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-base/libxfce4menu-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-extra/exo-9999 ~amd64 ~x86
~xfce-extra/xfce4-dev-tools-9999 ~amd64 ~x86

xfdesktop

右クリックしたときのメニューが変わっていて、

  • 新規ウィンドウを開く(Thunarで新規ウィンドウを開く)
  • ランチャ作成
  • URLリンク作成
  • フォルダ作成
  • テンプレートから新規作成
  • Thunarの(デスクトップディレクトリに対する)アクション項目
  • 貼り付け
  • デスクトップ設定(設定マネージャ)
  • プロパティ([ホームディレクトリ]/Desktop/ディレクトリの情報とアクセス権を表示)
  • アプリケーションメニュー

という形になっている。

ランチャとURLリンク
(2007/10/27)バージョン4.4.1の時点でも、デスクトップ上のアイコンを右クリックしたときに出る「デスクトップ」というメニューの中に、ランチャとリンクを作成する項目があることが分かった。書き出される.desktopファイルも同様。

デスクトップ上にランチャとURLリンクが作れるが、いずれも、アイコンを設定しても画面上では反映されていない。
機能としては、.desktopファイルへ書き出すだけで、内容は下のような形。

ランチャの場合

[Desktop Entry]
Version=1.0
Encoding=UTF-8
Type=Application
Name=[名前]
Comment=[コメント]
Categories=Application;
Exec=[コマンド行]
Icon=[アイコン]
Terminal=[true:端末上で実行する もしくは false:端末上で実行しない]
StartupNotify=[true:起動通知する false:起動通知しない]

URLリンクの場合

[Desktop Entry]
Version=1.0
Encoding=UTF-8
Type=Link
Name=[名前]
Comment=[コメント]
Icon=[アイコン名]
URL=[URL]

メニュー
カスタムメニューが使えない(メニューのカスタマイズができない)。メニューエディタ自体は存在し、従来のメニューを編集することはできる。新しい方式に対応したエディタが出るまでは使えない?

また、アプリケーションメニューの中の「その他」の中に、他の分野の項目が全て?入ってしまっているのも変。

パネル

不安定。開いているウィンドウ一覧を表示する「タスクリスト」は表示が変(文字は出ず、アイコンがかぶっているような感じ)で、切り替えも不可。代わりに「アイコン箱」や「ウィンドウリスト」を置くことで、使えなくもないが...

Thunar

詳細リスト表示における変更日時の書式が

  • 日付のみ
  • [日付] at [hh時mm分ss秒]*1
  • YYYY年MM月DD日 hh時mm分ss秒
  • YYYY-MM-DD hh:mm:ss

から選択できる。0.8.0の時点では、曜日や「昨日」「今日」「不明」*2といった表示で、時刻も出なかったので、この部分の修正は嬉しい。
上の2つの形式では、日付の部分は、最近一週間のものに限り、曜日や「昨日」「今日」と表示され、それ以外では「YYYY年MM月DD日」になる。
残念なのは、このThunarだけSubversion版にしたくても、Subversion版のexoライブラリ(更には別のSubversion版ライブラリ)に依存しているので、それはできないということ。

Thunar1つのために、上記8つのパッケージを「9999」にしなくてはならない(SubversionXfceパネルは「plugins」か「dbus」のUSEフラグを外せば使用されない)。

*1:形式選択のリスト項目では「xx時xx分xx秒 時点で今日」と表示される

*2:更新が7日(を含め、それ)以上前のものはみんな「不明」になるので厳しい