Subversion版Xfceを試してみる(2007/10/25現在)
バージョン4.4.1が出て半年以上が経過した現在、新しいバージョンが(betaを含め)出る気配はないが、開発版を落としてビルド・インストールすることはできる。
(2007/12/3)バージョン4.4.2がリリースされ、Thunar 0.9.0もリリースされた。タイムスタンプの不具合も解消され、下で書いているように、書式も選択できるようになっている。
Gentoo Linuxでは、Subversion版Xfceを使用するための「xfce」というOverlayを使用し、/etc/make.confと/etc/portage/package.keywordsの設定(「**」ではなく、「~x86」や「~amd64」でOK)を行うことで、簡単に試すことができる。事前にquickpkgで現在のバージョンをバイナリパッケージにしておくと、後で戻すのも楽(--usepkg付きでemergeする)。
インストール
Overlayの追加は$ sudo layman -a xfce
でできる。PORTDIR_OVERLAYにxfceのOverlayのディレクトリを追加するのを忘れずに。
今回、デスクトップ/パネル/ファイルマネージャのみを試してみた。それでも依存関係で結構な数のパッケージをSubversion版にする必要があった。
ファイル名: /etc/portage/package.keywords
~xfce-base/libxfce4mcs-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/libxfce4util-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/libxfcegui4-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/thunar-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/xfce-mcs-manager-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/xfce-mcs-plugins-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/xfdesktop-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/xfce4-panel-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-base/libxfce4menu-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-extra/exo-9999 ~amd64 ~x86 ~xfce-extra/xfce4-dev-tools-9999 ~amd64 ~x86
xfdesktop
右クリックしたときのメニューが変わっていて、- 新規ウィンドウを開く(Thunarで新規ウィンドウを開く)
- ランチャ作成
- URLリンク作成
- フォルダ作成
- テンプレートから新規作成
- Thunarの(デスクトップディレクトリに対する)アクション項目
- 貼り付け
- デスクトップ設定(設定マネージャ)
- プロパティ([ホームディレクトリ]/Desktop/ディレクトリの情報とアクセス権を表示)
- アプリケーションメニュー
という形になっている。
ランチャとURLリンク
(2007/10/27)バージョン4.4.1の時点でも、デスクトップ上のアイコンを右クリックしたときに出る「デスクトップ」というメニューの中に、ランチャとリンクを作成する項目があることが分かった。書き出される.desktopファイルも同様。デスクトップ上にランチャとURLリンクが作れるが、いずれも、アイコンを設定しても画面上では反映されていない。
機能としては、.desktopファイルへ書き出すだけで、内容は下のような形。
ランチャの場合
[Desktop Entry] Version=1.0 Encoding=UTF-8 Type=Application Name=[名前] Comment=[コメント] Categories=Application; Exec=[コマンド行] Icon=[アイコン] Terminal=[true:端末上で実行する もしくは false:端末上で実行しない] StartupNotify=[true:起動通知する false:起動通知しない]
URLリンクの場合
[Desktop Entry] Version=1.0 Encoding=UTF-8 Type=Link Name=[名前] Comment=[コメント] Icon=[アイコン名] URL=[URL]
メニュー
カスタムメニューが使えない(メニューのカスタマイズができない)。メニューエディタ自体は存在し、従来のメニューを編集することはできる。新しい方式に対応したエディタが出るまでは使えない?また、アプリケーションメニューの中の「その他」の中に、他の分野の項目が全て?入ってしまっているのも変。
パネル
不安定。開いているウィンドウ一覧を表示する「タスクリスト」は表示が変(文字は出ず、アイコンがかぶっているような感じ)で、切り替えも不可。代わりに「アイコン箱」や「ウィンドウリスト」を置くことで、使えなくもないが...Thunar
詳細リスト表示における変更日時の書式が- 日付のみ
- [日付] at [hh時mm分ss秒]*1
- YYYY年MM月DD日 hh時mm分ss秒
- YYYY-MM-DD hh:mm:ss
から選択できる。0.8.0の時点では、曜日や「昨日」「今日」「不明」*2といった表示で、時刻も出なかったので、この部分の修正は嬉しい。
上の2つの形式では、日付の部分は、最近一週間のものに限り、曜日や「昨日」「今日」と表示され、それ以外では「YYYY年MM月DD日」になる。
残念なのは、このThunarだけSubversion版にしたくても、Subversion版のexoライブラリ(更には別のSubversion版ライブラリ)に依存しているので、それはできないということ。
- xfce-extra/xfce4-dev-tools
- xfce-base/libxfce4util
- xfce-base/libxfcegui4
- xfce-base/libxfce4mcs
- xfce-base/xfce-mcs-manager
- xfce-base/xfce4-panel
- xfce-base/xfce-mcs-plugins
- xfce-extra/exo
Thunar1つのために、上記8つのパッケージを「9999」にしなくてはならない(Subversion版Xfceパネルは「plugins」か「dbus」のUSEフラグを外せば使用されない)。