試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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Nautilusでファイルの種類や名前によって色々なアクションを実行

Xfce 4.4のThunarというファイルマネージャには、ファイルの種類や名前により、右クリックメニューから様々なアクションを実行する機能が標準で搭載されている。
GNOMENautilusで同じことをするためには、「Nautilus-actions」という拡張パッケージをインストールする。

インストール

  • Debian,Ubuntuでは「nautilus-actions」パッケージをインストール
  • Gentoo Linuxでは「sunrise」のOverlayに「nautilus-actions」パッケージがあるので、laymanで追加してインストール

下は、Gentooの「sunrise」Overlayから「nautilus-actions」だけを/usr/local/overlays/local/という場所のローカルOverlayの中にリンクしてインストールする例。

$ sudo mkdir /usr/local/overlays/local/gnome-extra
$ sudo ln -s /usr/local/overlays/layman/sunrise/gnome-extra/nautilus-actions /usr/local/overlays/local/gnome-extra/
$ sudo emerge -av nautilus-actions

設定

デスクトップ環境のメニューの設定から「Nautilus アクションの設定」を選択。
設定の複製(Duplicate)や、ファイルへの書き出し(エキスポート)/ファイルからの取り込み(インポート)もできる。

メニュー・アイテムとアクション

表示される名前・説明・アイコンと、実行されるコマンドの指定を行う。引数には「%M」など、選択されたファイルなどを示す文字列を含める。これらの説明は「Legend」を押すとダイアログに表示される上、プレビュー表示もされるので分かりやすい。
Thunarと違い、複数のコマンドを実行することや分岐処理などはできない。その場合、シェルスクリプトを書いて処理する必要がある。ただし、実行コマンドのパス名において、「~」をホームディレクトリに展開することはしないため、ホーム以下にスクリプトを配置する場合は「/home/[ユーザ名]/bin/[ファイル名]」のような形でフルパス指定する必要がある。

条件

使用する上で最も重要な部分だが、ファイル名はともかく、MIME型を調べて書き込むのは多少面倒かもしれない。面倒なところは「*」をうまく使用するとよい(「image/*」など)。
ディレクトリを示すMIMEタイプは「x-directory/normal」で、normal以外ではsearch/smb-share/vfolder-desktop/webdavなどがある。
複数のMIMEタイプを指定する場合は「;」で区切る。
対象にディレクトリを含めるためには「選択したアイテムが次に属していたら表示する」で「フォルダだけ」もしくは「両方」を指定することも必要。
複数のファイル/ディレクトリを選択して引数に渡せるようにするには「選択したアイテムが複数のファイルまたはフォルダの場合は表示する」にチェックする。
「追加の条件」タブのチェックは、リモートのファイルを対象にしない場合は「file」のみでよい。

簡単な例(指定されたディレクトリでGNOME端末を開く)

  • Nautilusのメニュー・アイテム
  • アクション
    • パス名: gnome-terminal
    • 引数の並び: --working-directory=%M
  • ファイル名が一致したら表示する
    • ファイル名: *
    • 大文字と小文字を区別する: (ファイル名を「*」にしているため、どちらでもOK)
    • MIME型: x-directory/normal(「*/*」でも問題はない)
  • 選択したアイテムが次に属していたら表示する
    • フォルダだけ
    • 選択したアイテムが複数のファイルまたはフォルダの場合は表示する: 外す
  • スキームがこの一覧の中に存在していたら表示する: fileのみのまま

使用したバージョン:

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