recordMyDesktopでX Window System上の操作を動画に記録する
X Window Systemの画面上の操作を記録するスクリーンキャストツールはいくつか存在するが、現時点で最も使い物になりそうなのがrecordMyDesktop(http://recordmydesktop.sourceforge.net/)というソフトウェア。3Dデスクトップの録画もでき、音声の録音もできる。
端末からの実行もできるが、GTK+ 2とQt4のGUIが用意されている。
(2014/10/2)公式サイトのURLを修正した。
以下、GTK+ 2版のgtk-recordMyDesktopを使用した説明となっているが、Qt4版も機能・インターフェースともにほぼ同一。
範囲の選択
- メインウィンドウにある画面縮小画像から、取り込みたい範囲をドラッグ選択
- ウィンドウ選択ボタンを押してから、取り込みたい(外部)ウィンドウをクリック選択
- 縮小画像部分を右クリックし、画面全体を取り込むようにする
のいずれかを行い、キャプチャ範囲を決める。
音声のキャプチャについて
音声はALSA(外部入力)とJACK Audio Connection Kit(PCMと外部入力)のどちらにも対応している。JACKでアプリケーションから(外部入力以外の)音声を録音する場合、取り込みを開始する時点で、対象の(音声を出力する)アプリケーションが動作している必要がある点に注意。
JACKの(アプリケーション側の出力)ポートは「音」タブの下で選択する。複数の出力ポートからの入力を得るためにはCtrlキーを押しながら選択を行う。
(2014/10/2)2008-2010年頃から後の(PulseAudioが統合された)ディストリであれば「音声」タブで
- デバイスには「default」と入力
- 「音声の取得に JACK を使用する。」にはチェックしない
とすればPulseAudioを用いて録音が行える。ただし、準備として事前に一度録画を開始してからPulseAudio 音量調節(pavucontrol)の「録音」タブで「ALSA plug-in [recordmydesktop]」の横にあるボタンで録音元の選択を正しく行っておく必要がある(別のアプリケーションで鳴っている音を録音するには「Monitor of [使用しているサウンドデバイス]」を選択)。
一時ファイルと出力ファイル
- 一時ファイルのディレクトリは「設定」ダイアログの「ファイル」タブの入力欄に指定
- 出力ファイルのファイル名と場所はメインウィンドウの「別名で保存」から指定
- 出力ファイルを自動的に上書きするには「設定」ダイアログの「ファイル」タブの上書きに関するチェックを入れる(何回も試す場合などに便利)
録画と停止
録画のボタンを押すとキャプチャが始まるが、止めるのはシステムトレイのアイコン(「止める」マーク)となる。停止後、エンコード処理が行われ、ファイルが保存される。失敗時などの捨てる場合を除いて、ここでキャンセルはしない。
その他メモ
- 保存されるコンテナ形式は(Theora+Vorbis).ogvとなる。
- 処理が重くなったときに動画がもたつくのを防ぐため、キャプチャを行うときのみ一時的にcpufreqは無効にして、常に最高のクロック周波数になるようにしておいたほうがよいかもしれない
- マウスカーソルの録画が設定により可能*1で、種類も指定できる
- ビデオとオーディオの品質はそれぞれ指定できるが、「処理が軽い」ことと「品質を下げてしまうと後で上げることはできない」ことにより、最大の100にすることを推奨。オーディオを録音しない場合は横のチェックを外しておく
- 一時ファイルの圧縮は行わないほうが、ディスク領域は食うものの、処理が軽く済む(推奨)
Gentoo Linuxのバージョン0.3.6のebuildは、0.3.7へ名前変更し、ダイジェストを取ることで、バージョン0.3.7がインストール可能
(2008/9/14)古い情報のため削除
使用したバージョン:
- recordMyDesktop 0.3.6, 0.3.7
*1:一部のゲームなどでは、逆に消したほうが好ましいかもしれない