試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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JACK Audio Connection Kit用のエフェクタ(JACK RackとjackEQ)

JACK Rack(http://jack-rack.sourceforge.net/)はJACKクライアントとして動作するエフェクタで、LADSPAプラグインを使用するため、別途LADSPAプラグインのパッケージを入れる必要があるが、音声をリアルタイムで色々と(プラグインの種類だけ)加工でき、操作もしやすい。

設定(プラグインの管理やパラメータ調整)はGUIで行い、複数のプラグインを使用することもできる。設定はファイルに書き出せる。
ポート接続機能はないため、QjackCtlなどを用いて手動でポートを接続するか、QjackCtlのPatchbay機能に登録して自動的にポートに入れるように指定する。
操作としては、元の音声を出力するアプリケーションからJACK Rackの入力ポートへ入れ、次にJACK Rackの出力ポートからalsa_pcmのplaybackポートに入れる。
また、LASH(旧LADCCA)に対応しているので、対応アプリケーションどうしであれば接続をセッションとして記憶でき、状態も保存される。
jackEQ(http://jackeq.sourceforge.net/)はイコライザ + ミキサー。「DJ EQ」のLADSPAプラグイン(swh-pluginsに含まれる)を使用した簡易イコライザに加え、4ポートまでの入力を受け付けて音量をそれぞれ調整して出力することなどもできる。

Debian/Ubuntuでは「jack-rack」と「jackeq」の両方のパッケージが用意されている。
Gentoo Linuxでは「jack-rack」は公式Portageツリーに存在し、「jackEQ」は「pro-audio」のOverlayに含まれている(laymanで追加することでインストールできる)。

使用したバージョン:

  • JACK Rack 1.4.6
  • jackEQ 0.4.1