Mozilla ThunderbirdのWebMailによるHotmailの送受信を試す
HotmailのメールをメールクライアントMozilla Thunderbird(以下Thunderbird)から通常のメールと同じ感覚で扱える拡張を
mozilla-remix.seesaa.net/article/77846474.html
を参考にして使ってみた。
(2009/9/15)後に対応したPOP3/SMTPのほうが扱いやすいと思われる。「SylpheedとMail NotificationでHotmailのPOP3/SMTPサーバを扱うための設定メモ(2009/9/15現在)」を参照。
WebMailのインストール
まずはwebmail.mozdev.org/
からあらかじめ
- web-mail-[バージョン].xpi
- hotmail-[バージョン].xpi
の2つをダウンロードしておく。
次に、Thunderbirdの「ツール - アドオン」の「拡張機能」にある「インストール...」からこれらインストールする。ファイル選択ダイアログが開くので、xpiファイルを1つずつ指定・インストールしてからThunderbirdを再起動する。
ポート番号の設定について
WebMailは、ローカル上で専用のPOP3,SMTP(,IMAP4)サーバを動かすのだが、GNU/Linux上では、そのポート番号を(1024以上に)変更しないと、一般ユーザでは動作しない。まずは拡張の設定ダイアログからデーモンのポート番号を変更する。
ダイアログ下部にヒントが書いてあるが、既定のポート番号を1024以上にしてあったほうが嬉しい気もする。なお、「Show server status in statusbar」にチェックを入れると、デーモンの動作状況がステータスバー上で確認できる。
次に、アカウント設定のダイアログ(「編集 - アカウント設定...」)を開いてPOP3とSMTPのサーバのポート番号を修正する。
POP3サーバのポート番号の欄は小さいが、入力はできる。
SMTPサーバも同様。
なお、WebMail自体はIMAP4が使えるようなのだが、バージョン1.3.2の時点では、アカウントウィザードで「Web Mail」を選択して作成したアカウントは、サーバの種類がPOP3になってしまう。しかし、手動でIMAP4のアカウントを作成してサーバをlocalhostにした場合、IMAP4のデーモンを動かしてもパスワードのエラーで送受信がうまくいかなかった*1。
送受信
通常のメールと同じ感覚で送受信を行う。パスワードは送受信時に入力する(保存もできる)。
メッセージ中のURLをクリックしてもWebブラウザが起動しない場合
ThunderBrowseという拡張を入れる。手元の環境ではこれでWebブラウザが起動するようになった。
URLクリックで外部Webブラウザを起動するための設定
外部Webブラウザのコマンド名を自分で入力する場合の例
Webブラウザを呼ぶ代わりに内蔵の機能でページを開くこともでき、その場合でも、設定により、マウスの中クリック時のみ外部ブラウザを呼ぶといったこともできる。
ウィザードはThunderbirdの設定ダイアログの「詳細」にある「設定エディタ...」から真偽値「extensions.tbrowse.firstimerun」を「true」にした後再起動することで再び実行することができる。
また、「extensions.tbrowse.loadother」が「true」だと通常クリックで外部Webブラウザが起動し、「false」だと内蔵機能でリンク先が開くことも分かった。
注意点
差出人名
差出人名はHotmailのWebメール側の設定が使用される。Thunderbird側で設定したものは使用されない。迷惑メール
迷惑メールはダウンロードされないため、たまにWebブラウザでログインしてチェックしておくようにしないと、本来受信トレイに入るべきなメールが迷惑メールフォルダに入っていた場合、消されるまで見つからないということがありうるので注意する。WebMailでIMAP4がうまく動作してくれれば、迷惑メールも含めて全て見えるようになるかもしれない。
使用したバージョン:
- Mozilla Thunderbird(mozilla-thunderbird-bin) 2.0.0.14
- WebMail 1.3.2 / Hotmail 1.2.17
- ThunderBrowse 3.2.1.7