試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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NVIDIA製GPU/ドライバ使用時の設定ツールと明るさ/コントラスト/ガンマ調整について

nvidia-settingsについて

NVIDIAGPUNVIDIA製ドライバで使用しているときにのみ、独自のGUI設定ツールnvidia-settingsにより、各種情報の表示や(NVIDIAドライバ固有のものを含む)設定が行える。その中で明るさ/コントラスト/ガンマ値の調整が可能となっている。

画面を暗くすると明るさのバランスが変わる

明るさが変えられるとはいっても、単純にこれをマイナスに移動するだけだと明るさのバランスが大きく変わってしまい*1、暗めの色は特に見づらく、色の違いが分かりにくくなってしまう(暗い領域はみんな黒っぽくなる)。逆に明るくした場合もやはりバランスが悪くなり、白っぽく見える。

明るさのバランスを調整

この明るさのバランスを調整するには、同様に調整可能な「ガンマ値」をいじる必要がある。一般的にはガンマ2.2というバランスに合わせるようなので*2、ガンマ調整用チャート画像を探して調整する(コントラストを調整する場合は、ガンマ調整の前に調整を済ませておく)。
http://www.geocities.jp/oredisc/memo/gamma/gamma.html
では一番下にある「gamma=2.2に調整」という画像を見ながら市松模様が最も見えにくくなるように「Gamma」を調整する。
ガンマ値は赤/緑/青の各チャンネルごとに変更できるため、より正確に合わせることができる。

曲線グラフ上でもチャンネルごとに分けて表示される。
上のURLにあるチャート画像内には緑/赤/青の部分があるので、それぞれ調整しやすい。
これにより、このツールで明るさを抑えつつ、明るさのバランスが悪くなって画面が見づらくなることも防げる。
(2011/6/10)多くの液晶ディスプレイ(TN型液晶使用の液晶ディスプレイ)では明るい色を表示しているときのほうが電力を消費しないため、このツールのようなソフトウェア的な明るさの調整においては暗くしないほうが省電力になるようだ。

設定の保存と復元

設定はこのnvidia-settingsが起動する度に自動的に${HOME}/.nvidia-settings-rcから読み込まれる。
グラフィカルログイン時の自動起動スクリプト内など、読み込むだけでウィンドウは出したくないという場合

nvidia-settings -l

と記述しておくと、設定が読み込まれるだけで終了する。

別の設定ファイルの用意と読み込み

設定は別のファイルに保存することもできる。nvidia-settingsで左の「nvidia-settings Configuration」を選択すると、右側に「Save Current Configuration」のボタンが出るので別名で保存する。その後、実行時に--config=オプションで場所を指定することで${HOME}/.nvidia-settings-rcの代わりの設定ファイルとして使用できる。

nvidia-settings -l --config=[書き出したファイルの場所]

とすると、別に保存したファイルの設定を反映することができる。
GUIウィンドウ内には(標準とは別の)ファイルを後から選択して読み込むためのボタンなどはない。
これを利用すると

  • 明るさを下げずにガンマ調整したものと明るさを下げてガンマ調整したもの(上で調整したもの)とを切り替える
  • ガンマ2.2とそれ以外のバランス(ガンマ1.8など)とを切り替える

なども簡単にできる。

関連記事:

使用したバージョン:

参考URL:

*1:色の明るさによっては、表示してほしい明るさと実際の明るさとの違いが出てしまう

*2:用途によっては1.8などの別の値にすることもあるようだ