試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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Q4Wineについて(初期設定・2009/10/16現在)

Q4Wineについて(概要とディストリのパッケージ・2009/10/15現在)」で扱ったQ4Wineの導入後行う

  • 初回起動時のウィザード
  • Wine環境の設定
  • 環境内の各種設定を行うウィザード(Fake drive update wizard)

についてを扱う。

初回起動時のウィザード

幾つかのパスの設定があるが、多くは自動検出/設定されるため、基本的にはそのまま次へ次へと進めてよい。ここの設定はメインウィンドウ表示後は「File - Options」(Ctrl+W)で開くダイアログで変更できる。

Wineのパス(場所)指定

3ページ目の各種パスの設定はシステムにインストールされたWineの場所で、既定のWineとなる。

Q4Wineについて(概要とディストリのパッケージ・2009/10/15現在)」でも書いたように、別のWine環境の設定を追加したときに、システム上に別のバージョンのWineが配置されていればそのバージョンのWineの(各項目の)場所を指定することができる。これはWine上の特定のWindowsアプリケーションが特定のWineのバージョンでのみ動くことが分かっているときに便利。

端末

5ページ目の端末の設定では、幾つかの処理で端末を起動するときに用いられる端末エミュレータを指定する。mltermでデーモンを使用している場合は

  • Bin: /usr/bin/mlclient
  • Args: -e

のようにクライアントのコマンドを指定してもよい。

マウント機能

7ページ目のマウント機能の設定では幾つかのマウント方式から選択するが、(外部の)FuseISOを用いる場合は「FuseISO」でOK。下のコマンドの設定も基本的にそのままでよい。

完了後

ウィザード完了後、下のようなメインウィンドウが表示される。

まだ使い始めるには設定が不十分。

Wine環境の設定

「Prefixes」タブで対象のWine環境の項目を選択後「Edit prefix settings」ボタンからWine環境ごとの設定を行う。
「General」タブで「Quick mount」のマウントポイント*1を設定しておかないとディスクマウント機能が使えない。実ドライブを用いる場合もデバイスを設定しておく。

「Wine settings」タブでは、このWine環境が上のウィザードで設定したのと違うバージョンのWineを用いたい場合にそれぞれのパスを指定する。通常は空欄にし、特に「Default」環境ではそのままにしておいたほうが良さそう。システム上に別のバージョンのWineがあって、そのバージョンのWineでないと動かないアプリケーションがあるときに設定する。

環境内の各種設定(Fake drive update wizard)

「Setup」タブの「Options」にある「Base setup」タブから「Update Fake Drive」のボタンを押すと、そのWine環境の中の幾つかのレジストリ設定がGUIで簡単に行える。
2ページ目の「Use QT palette」をチェックするとQt4の色設定をWine環境に取り込む。その他

  • 使用者/所属
  • Windowsバージョン
  • Direct3D関係
  • X11ドライバ関係
  • ブラウザ/メールクライアントの設定

といった項目に関するレジストリ設定がGUIで行える。幾つかはGUI設定ツールwinecfgと共通している。
このウィザードが終了すると

  • system
  • autostart

というフォルダができ、「system」フォルダのランチャから幾つかのWine付属ツールが起動できるようになる。

下の画像はGTK+ 2のAuroraテーマをQt4の「GTK+」テーマで利用して取り込んだ状態。

関連記事:

使用したバージョン:

  • Q4Wine 0.113

*1:ディスクの中身に接続するディレクトリで、この階層以下でディスクの中身にアクセスできる