KDE4におけるcpufreqの挙動と電源管理デーモンについて
KDE4のセッション内で自動的に動作するデーモンの1つにPowerDevilというものがあり、電力管理を担当している。
この機能の中には電源供給の状態に応じて登録済みの電力管理プロファイル*1を切り替えるというものがあり、ノート型では役に立つのだが、デスクトップ型ではあまり役には立たず、それどころかcpufreqdを動かしている場合に機能が一部干渉し、具体的には、cpufreqの動作モード(governor)を変更してしまうことがある。
ただ、cpufreqdがそのルール設定に基づいて自動的にcpufreqdのプロファイルが変更されたり手動*2でcpufreqdのプロファイルを変更したりする動作には影響がない。つまりPowerDevilはgovernorを自分も変更はするが、他のソフトウェアから変更することを邪魔することもしないため、PowerDevilがKDE4の電源管理プロファイルを変更する場面が少なければそれほど動作には影響を与えない。
影響を更に小さくするには、KDEシステム設定の「詳細」タブにある「電源管理」の「プロファイルの管理 - [全般設定で「AC アダプタ接続時」に設定されているプロファイル] - CPUとシステム - CPUの動作周波数調整ポリシー」を
- 普段cpufreqdを基本的に*3ondemandのプロファイルで動かしている場合は「ダイナミック (オンデマンド)」
- 普段cpufreqdを基本的にconservativeで動作するプロファイルで動かしている場合は「ダイナミック (控え目)」
にするとよい。
PowerDevilを無効にすると影響は全く起こらないが、他の電力管理機能も一切使えなくなる。
そのほうが都合が良いのであれば、切ってしまうのもよい(特にデスクトップ型の場合)。メニューからのハイバネーションはできなくなるが、「Mandriva Linux 2010.0上の幾つかのメモ2」の「休止状態」に書いたコマンドによって(ロックしつつ)休止することはできるし、ディスプレイの電源管理も別のところで行うことはできる。
PowerDevilを切る場合はシステム設定の「詳細」タブ内「サービスマネージャ」で「PowerDevil」を選択後「停止」ボタンを押し、起動時に開始するサービスのチェックも外す。
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使用したバージョン:
- KDE 4.3.2