試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

Hydrogenドラムマシンの基本的な使い方(バージョン0.9.4時点)

Hydrogenドラムマシンの概要と幾つかのメモ(バージョン0.9.4時点)」に続いて、ここでは簡単に使い方をまとめる。ここで扱っていない機能はたくさんある。

ドラムセット管理

ドラムセットは標準のものが幾つかsourceforge.netに配布されており、ディストリによってはパッケージで入れることのできるものもある。これ以外にもWeb上でドラムセットを配布している場所がある。
公式のドラムセットは直接ダウンロードして追加しなくてもメニューの「Instruments - Import library」を開き、「Internet」から公式の一覧を選択して「Update list」を押した後「Download and install」を押すことで、簡単にダウンロード/インストールできる。

他の場所から入手したものは「Local file」タブから.h2drumkitファイルを選択することでインストールできるが、サーバリストを提供する配布サイトがある場合は「Edit server list」を押してリストURLを登録すると公式のドラムセットと同様に簡単にインストールできる。
いずれの場合も一般ユーザがホームディレクトリの下の書き込める場所(${HOME}/.hydrogen/data/drumkits/以下)にインストールされる。

パターンモードとソングモード

パターンモードは演奏パターンの編集に適したモードで、選択されているパターンがずっと繰り返し演奏される。
ソングモードは曲(ソング)全体のパターン構成を編集するモードで、曲(ソング)全体が通して演奏される。
これらのモードは「PATTERN」「SONG」の2つの表示の下に「MODE」と書かれている部分で切り替える。色の付いているほうが現在のモード。

パターンの作成とドラム内楽器の管理

一定拍数(可変)の演奏をパターンとして登録する。
曲(ソング)の中でパターンは同時に複数重ねることができるので、1種類の音だけ(Kickのみ,Snareのみなど)をパターンに含めるという使い方もできる。
左に楽器一覧、右に入力エリアがあり、鳴らしたい楽器(縦方向)と時間(横方向)の交わる部分でクリックを行うとそこにマークが入り、もう一度クリックすると消せる。
音の強さは、左の楽器名を選択したときにその楽器の音の鳴るマークの位置の下にそれぞれ対応する縦向きのバーが出るので、その長さをクリックかドラッグ・アンド・ドロップで調整して変更する。強さ以外の定位(パン)などを変更するには左下の「Velocity」をクリックして他の項目を選択する。
パターンを構成する長さ(拍数)や編集の分解度はそれぞれ「SIZE」「RES.」のリストで編集することができる。
ドラムセットの構成楽器は「Instrument rack」と書かれたボタンかメニューの「Tools - Instrument Rack」に当たる部分が表示されているときにその「Sound Library」タブを開くとドラムセット一覧が出るので、その中から好きなものを選んで展開し、中の楽器名を左の楽器名のところにドラッグ・アンド・ドロップすることで追加できる。*1削除したい楽器は名前部分のコンテキストメニューから消せる。また、このコンテキストメニューからはその楽器の連打で埋めたりパターン内の音の強さをランダムにしたりもできる。

曲(ソング)を構成

パターン編集の領域(縦にパターンが並び、横に時間が並ぶ)において、演奏するパターンを時間の経過とともに指定していく。それぞれの時間において各パターンはオン/オフの2つの状態の内いずれかをとり、色の付いている状態がオンとなる。
同じ時間において複数のパターンを有効にすると、それらが重なる。
パターンはまとめて選択して移動したりすることもできる。

テンポ

大きく数字が出ていて「BPM」と右下に書かれているのがテンポで、「+」「-」のボタンで調整する。
スピーカーのアイコンはメトロノーム機能のオン/オフ切り替えで、オンのときには拍ごとに音が出る。

ミキサー

楽器ごとに音量や定位(パン)を調節できる他、細かい音の調整が色々行える。個別にLADSPAプラグインを設定して音を加工したりもできるようになっている。「No plugin」と書かれた下にそれぞれある「EDIT」からLADSPAプラグインを開いて値を設定し、有効/無効を切り替える。
バージョン0.9.4ではミキサーは別ウィンドウで、「ミキサー」と書かれたボタンかメニューの「Tools - Mixer」で表示/非表示を切り替える。

JACKトランスポートの有効化/無効化


JACK使用時に「J.TRANS」と書かれたボタンが押されている(青い色が付く)と他のJACKトランスポート対応アプリケーションとの演奏位置同期が有効になり、外すと無効になる。オーディオ出力先を自動検出にしてJACKが用いられた場合には表示されず、設定ダイアログの「オーディオ システム」で「JACK」が選択されている必要がある。

関連記事:

使用したバージョン:

  • Hydrogen 0.9.4

*1:左の楽器名一覧の中で縦方向にドラッグ・アンド・ドロップを行うことにより並べ替えもできる