試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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Audacityで音声の一部に「ピー」音(伏せ音)を付ける

テレビ・ラジオなどの放送の中で、音声の中に放送禁止用語や大人の事情(?)などにより放送できない発言などが含まれている場合、それを伏せる目的で「ピー」という音が一部に入ることがある*1
音声を編集するアプリケーションのAudacityでは、標準で用意されている機能を用いて簡単にこの伏せ音を付けることができる。

  1. 「ピー」音を付ける作業例
  2. 伏せ音のバリエーション
  3. 関連:その他の音の生成

「ピー」音を付ける作業例

下はよくある「ピー」というサイン(正弦)波の音を付けるための作業例。

  1. 元の音声ファイルを開く
  2. 伏せたい音のあるあたりに移動
  3. ツールバーの「拡大」「縮小」ボタン(虫眼鏡のアイコン)かCtrl+1(拡大),Ctrl+3(縮小)で表示の拡大率を調整
  4. 伏せたい音の範囲に合うようにマウスドラッグで範囲を指定
  5. 「生成 - トーン」を選択して「トーンジェネレータ」というダイアログを開く
  6. 波形に「サイン」,周波数に「1000」,振幅に音量(0と1の間)を指定して「OK」を押す
  7. 選択された範囲が「ピー」の音で置き換えられる
  8. 伏せたい部分が複数箇所ある場合はそれぞれについて範囲指定から同様の作業を繰り返す
  9. 「ファイル - 書き出し」で音声をファイルに書き出す

(2011/2/20)周波数に関する記述を調整・1000Hzがよくある「ピー」音の高さとなる

伏せ音のバリエーション

Audacityで付けることのできる伏せ音は「ピー」の音だけではなく、色々な音にすることができる。
「トーンジェネレータ」ダイアログで「波形」に「2乗」(「矩形波」の誤訳?元の文字列は「Square」)や「のこぎり波」「矩形波・エリアス成分なし」を指定すると音色が変わるが、伏せ音っぽくはなくなる。
同ダイアログの「周波数」は音の高さとなり、「440」指定の音より1オクターブ高い音にするにはその倍の「880」を指定し、逆に1オクターブ低い音にするには半分の「220」とする(ただし「220」指定は伏せ音っぽくはない)。

関連:その他の音の生成

範囲選択時に「生成」メニューから「トーン」以外の項目を選択することで、他の種類の音を入れることもできる。
「DTMFトーン」では電話のピポパ音?のような音(「DTMFシーケンス」に入れた半角英数文字列の内容とデューティー比,範囲の長さによって音が生成される)が,「ノイズ」では「ザー」というノイズが生成できる(「ホワイト」は鋭い「ジー」というホワイトノイズ,「ブラウン」は水の流れ落ちるような「ゾー」という音,「ピンク」はその中間)。いずれも「振幅」で音量が指定できる。

使用したバージョン:

*1:最近の番組では効果音などで伏せられる場合もあるかもしれないが、テレビは最近見ない上に故障もしたので実際は分からない