試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

動画編集アプリケーションOpenShotについてのメモ(2011/2/14現在・前半)

動画編集アプリケーションのOpenShotのバージョン1.3.0が公開された。

バージョン1.3.0をUbuntu 10.10にインストールする

開発者によるPPAリポジトリ「ppa:openshot.developers/ppa」にてバージョン1.3.0が公開されているので、Ubuntuでは、これを追加することで簡単に最新バージョンが利用できるようになる。パッケージ名は「openshot」。
リポジトリの追加の要領については「milkjfフォントとut(内海氏)版AnthyのUbuntu向けパッケージを作成(2010/11/20現在)」を参照。

翻訳について

バージョン1.2系の時点ではメッセージの翻訳について未訳部分が多く、また、適切でないと思われる訳もあったが、launchpad.net上で翻訳作業ができることが分かったため、2010年の年末ごろから既存の翻訳の修正を含め、年末年始を中心に計数百箇所に及ぶ翻訳作業を行ってきた。ただ、特に「エフェクト」にある色彩関係の用語などには不適切な翻訳が含まれている可能性がある。
(お知らせ: OpenShotの翻訳はlaunchpad.netのアカウントがあれば誰でも編集ができるようにアクセス権が設定されているので、不適切な訳だと思う箇所が見つかったら「ヘルプ - このアプリケーションを翻訳」のページから修正して頂けるとありがたいです)

開発版の翻訳の手順

まず、launchpad.net上の翻訳作業の成果物はBSDライセンスにすることになっているので、まずはその同意を自分のページの「Translations」から行う。
その後「ヘルプ - このアプリケーションを翻訳」で表示されるページにて「Japanese」をたどると翻訳可能箇所の一覧が10ずつ表示され、「all items」の部分を変えて「Change」を押すと未訳部分や翻訳済みの箇所のみを表示するようにでき、代わりに右の検索ボックスから英語もしくは翻訳済みの日本語の一部を入力して検索にヒットしたものだけを表示することもできる。
各翻訳箇所には英語と現在の翻訳の文字列と新しい訳の入力欄があり、条件によっては提案候補も表示される。
作業としては、ページ上部に、変更を訳にすぐ反映する「Reviewer mode」の表示がある状態(クリックで提案を行う「Translator mode」と切り替え)で各翻訳可能箇所の新しい訳の欄の横にあるラジオボタンをチェックしてから日本語訳を入力し、最後にページ右下の「Save & Continue」を押すとそのページの内容が適用され、次のページに進む。
翻訳の適用を行わずにページ移動だけを行うのであれば、その下のリンクから移動する。
ここで行った翻訳は専用のブランチにて管理され、毎日自動的に更新される。アプリケーション本体のブランチに取り込まれるタイミングは不定期(作者が手動で取り込む)。新しい翻訳可能箇所が追加されるのも不定期。
以上の使い方はlaunchpad.net側の変更によって変わる可能性がある。

英語になってしまう部分について

メッセージが翻訳可能とされていない・もしくはプログラム記述上の問題によって、バージョン1.3.0では翻訳可能箇所の翻訳が100%済んでいてもメッセージが英語のまま表示される部分が幾つか存在する。この件について開発者側は把握済みだが、1.3.0のリリースが予定(2010年末)より遅れていたこともあり、対処は先送りとなった。
バージョン1.3.0の時点で英語になってしまうのは以下の箇所。

  • 作業履歴に表示される一部のメッセージ
  • タイトルエディタの「新しいタイトルを作成」を押したときの入力ダイアログ
  • クリップのプロパティダイアログにおける「映像」タブの「配置」の「水平方向」「垂直方向」
  • 動画タイトルエディタの幾つかのコンボボックス

(「動画編集アプリケーションOpenShotについてのメモ(2011/2/15現在・後半)」に続く)

関連記事: