GNU/LinuxにおけるBoo言語のプログラムの作成環境について(2011/7/21時点)
- Boo言語をサポートする作成環境
- MonoDevelopにおけるBoo言語のソリューション(プロジェクト)に関する操作
- MonoDevelopのコード補完の操作
- 関連:Windowsにおける作成環境について
Boo言語をサポートする作成環境
GNU/LinuxにおけるBoo言語のプログラムの作成環境としてはMonoDevelopが対応しており、コードの色付き表示(シンタックス・ハイライティング)に加えてコードの補完機能も使用できる。今回は、バージョン2.4に付属するバージョン(ディストリのパッケージでインストールできるもの)は無効化し、アドインマネージャからインストールできるバージョン(0.9.4.2)を代わりに用いている。色付き表示については、他のテキストエディタなど(例:gedit)においても対応している(補完は不可)。
MonoDevelopにおけるBoo言語のソリューション(プロジェクト)に関する操作
Boo言語を用いたソリューション(プロジェクト)を作成するには「ファイル - 新規 - ソリューション」で「Boo」を選択し、コンソールかライブラリのいずれかのプロジェクトを選択する。名前と保存先を下で指定したら次のページへと進んでいく。最後のページまで行って閉じると、コンソールの場合はMain.boo,ライブラリの場合はClass1.booが開く。
「ソリューション」のプロジェクト名部分のコンテキストメニューを開いて「追加 - 新しいファイル」を選択し、「General」から作成するファイルの種類を選択するとファイルをプロジェクトに追加できる。
「ソリューション」のソリューション名の下にある「参照」にはプロジェクトが参照するMono/.NETアセンブリの一覧があり、この「参照」のアイコンのコンテキストメニューか、もしくは「プロジェクト」メニューの「参照アセンブリの編集」で一覧を編集することができる。
プログラムの実行についてはメニュー「実行 - 実行」(Ctrl+F5)で行えるが、boocを用いてMono/.NETアセンブリにコンパイルしてそれを実行する形をとり、インタプリタbooiは用いられない(MonoDevelopの外からシェルを用いてbooiで.booファイルを実行することはできる)。
プログラムへのコマンド行引数は「実行 - アプリケーションを選択して開く - カスタム パラメータ」で「引数」に引数を記述して下の「実行」を押すと付けることができ、「カスタム実行モードとしてこの設定を保存」にチェックを入れると「実行 - アプリケーションを選択して開く」の下の項目からその引数を付けた起動ができるようになる(「実行 - アプリケーションを選択して開く - カスタムモードを編集」で設定編集可)。
MonoDevelopのコード補完の操作
ソリューション(プロジェクト)が参照するMono/.NETアセンブリ群が提供する名前空間の中にある関数,クラス,値,オブジェクトのメンバなどの名前がキーの入力ごとに候補として表示され、一致部分は強調表示される。選択項目を変更するには上下矢印キーを使用し、確定をするにはTabかEnterを押す。
コード補完では、C#のような他の言語と同様、設定ダイアログ(「編集 - 設定」)内の「テキストエディタ」以下で動作の調整を行うことができる(無効化も可)。
関連:Windowsにおける作成環境について
WindowsではSharpDevelopという統合開発環境がBoo言語に対応し、コードの補完機能も存在するようだ。GNU/Linux上で試してみようと、winetricksで「mono28」をインストールしたWine環境にバージョン4.0をmsiexecでインストールしてみたが、起動はしなかった(例外のダイアログが出てしまう)。バージョン3.2をインストールしたところ、小さなメッセージダイアログが出た後でウィンドウは出るのだが、不安定(すぐに例外のダイアログが出てしまう)で使い物にはならなかった。「mono210」でも同様に動かなかった。
使用したバージョン:
- MonoDevelop 2.4
- Boo 0.9.4.2
- SharpDevelop 3.2.1.6466, 4.0.0.7070
- Wine 1.3.23, 1.3.24