Xfce4とGTK+ 3に関する追加メモ(2012年10月時点)
「Xfce4とLXDEの将来のデスクトップ環境としてのGTK+ 3対応について(2012年4月時点)」のその後として、Xfce4とGTK+ 3についての追加メモを扱う。
バージョン4.12におけるGTK+ 3のサポートについて
Xfce4のバージョン4.12では一時期GTK+ 2からGTK+ 3への移行が予定されていたが、その後の予定変更により、この移行は見送られた。ただし、将来のバージョンで移行を行う方向であることに変わりはなく、その一環として、バージョン4.12ではGTK+のオブジェクトにおけるメンバに直接アクセスせずに「get」や「set」の付いた名前の関数(アクセサ)を用いてアクセスしなくてはならないようにする「GSEAL」に対応することや、非推奨/廃止予定のGUI部品を使用しないことなどでGTK+ 3を対象とした移行へ備えることとなった。
その他、一部のライブラリにおいてはGTK+ 3を対象として動作テスト向けにビルドできるようにする計画もある。
UbuntuにおけるGTK+ 3向けテーマエンジンとテーマ群
Xfce4にはGTK+向けの「xfce」という独自のテーマエンジンがあり、これを用いた幾つかのテーマ群も付属しているが、Ubuntuの12.10(Quantal)からは既にこのテーマエンジンがGTK+ 3向けに移植されたものが「gtk3-engines-xfce」のパッケージ名で利用可能となっている(手元のUbuntu 12.04にバイナリパッケージを入れてみたところ動作した)。Debianでは、2012年10月時点ではまだexperimental扱いで不安定版にも入っていない。バージョン3.0.0のパッケージでは以下のテーマが利用可能。その内の多くはかなり前から利用可能だったものとなる。
- Xfce
- Xfce-4.0
- Xfce-4.2
- Xfce-4.4
- Xfce-4.6
- Xfce-b5
- Xfce-basic
- Xfce-cadmium
- Xfce-curve
- Xfce-dawn
- Xfce-dusk
- Xfce-kde2
- Xfce-kolors
- Xfce-light
- Xfce-orange
- Xfce-redmondxp
- Xfce-saltlake
- Xfce-smooth
- Xfce-stellar
- Xfce-winter
下は一部テーマのスクリーンショット。表示しているウィンドウについては「GTK+テーマの見栄え確認ツールThe Widget Factoryについて(2011年8月時点)」の追記を参照。
xfce
xfce-cadmium
xfce-curve
xfce-dawn
xfce-dusk
xfce-redmondxp
xfce-stellar
xfce-winter
(2012/10/29)残念ながら、このパッケージはUbuntu 12.10のGTK+のバージョン(3.6系)ではうまく表示されない箇所があり、パッケージ側の対応が必要に見える(一方、gnome-look.orgにある別の新しめのGTK+ 3のテーマはうまく表示されている)。
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