試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

Radeon HD 4200などをUbuntu 12.10で使用する場合のfglrx(legacy版)についてのメモ

  1. 古いハードウェア群向けのfglrxの分離(2012年夏頃)について
  2. 分離したバージョンのドライバが必要なハードウェア
  3. Ubuntu 12.10でのlegacy版fglrxの導入
    1. 配布ファイルからのパッケージインストール:失敗
    2. PPAを用いたインストール:成功

古いハードウェア群向けのfglrxの分離(2012年夏頃)について

2012年の夏頃からRadeon HDの古いハードウェア群(後述)を対象としたGNU/Linux向けプロプライエタリグラフィックスドライバ「Catalyst」(fglrx)が新しめのハードウェア群向けのドライバから分かれ、AMDのサイトからダウンロードする際のファイル名には「legacy」と付いている(例:「amd-driver-installer-catalyst-13.1-legacy-linux-x86.x86_64.zip」)。以降、これを「legacy版fglrx」と呼ぶことにする。

分離したバージョンのドライバが必要なハードウェア

AMDのサイト上の表記によると、legacy版fglrxの対象ハードウェアは

となっている。手元のRadeon HD 4200(オンボード)も「AMD Radeon HD 4000 Series」に含まれており、legacy版の対象となっている。

Ubuntu 12.10でのlegacy版fglrxの導入

ダウンロードファイルの説明文には「Automated installer and Display Drivers for Xorg 6.9 to Xserver 1.12 and Kernel version up to 3.4」との記述があるのだが、Ubuntu 12.10は

のバージョンを使用しており、対応していないように見える。

配布ファイルからのパッケージインストール:失敗
2013年1月に久々の更新があったので「AMD(ATI)が配布するfglrxの.runファイルからDebianパッケージを作成してインストールする(Ubuntu向け・2011年4月時点)」の要領で配布ファイルからのインストールを試みたが、カーネルモジュールのビルドに失敗するようで、うまくインストールできなかった。

PPAを用いたインストール:成功
Xorg serverのバージョンを1.13系から1.12系に下げ、かつ上記のカーネルモジュールのビルドエラーを修正するパッチ(https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/fglrx-installer/+bug/993427FGLRX-8-98-Kernel-3-5-1.zip)を適用して正常にインストールを行うための「ppa:makson96/fglrx」というPPAリポジトリが公開されており、これを利用して正常に動作することが確認できた。
以下、これを登録してfglrxをインストールする作業を扱うが、これはfglrxがインストールされていない状態で行うものとする。
Synapticではメニュー「設定 - リポジトリ」の「他のソフトウェア」タブにある「追加」ボタンを押すと出るダイアログに

ppa:makson96/fglrx

を入力してリポジトリを追加後に「再読込」を押すか、コマンドでは

$ sudo add-apt-repository ppa:makson96/fglrx
$ sudo apt-get update

の2つを続けて実行する。その後Synapticでは「すべてアップグレード」を押し、コマンドでは

$ sudo apt-get upgrade

でパッケージの更新を行い(Xorg serverのバージョンを下げ)、続いて「fglrx-legacy」パッケージを選択してインストールする。コマンドでは

$ sudo apt-get install fglrx-legacy

とする。
この後再起動するとfglrxが使用されるようになる。

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