画像編集ソフトGIMPでWebP画像を読み書きする(GIMP 2.8系時点)
(2019/4/6)バージョン2.10以上では標準でWebPに対応している。エクスポート時のダイアログはこのプラグインのものとは少し異なる。
以下、以前の内容となる。
ラスタ(ビットマップ)画像を作成・編集するソフトウェアGIMPは、バージョン2.8系時点では標準ではWebP形式に対応していないが、WebP公式によるライブラリlibwebpを用いてGIMPでWebP形式での読み書きをするためのプラグインが個人によって作られている。
準備
プラグインの入手のためには「bzr」パッケージが必要となる。
プラグインのビルドには少なくとも
- libwebpの開発パッケージ(パッケージ名「libwebp-dev」など)
- libgimpの開発パッケージ(パッケージ名「libgimp2.0-dev」など)
が必要。libwebpのバージョンについてはバージョン0.2.1の時点では可逆(ロスレス/無劣化)圧縮での処理に対応しているが、古いバージョンでは対応していない。
プラグインの入手
https://code.launchpad.net/~george-edison55/gimp-webp/trunk
に最新のソースがある。これを取得するには
$ bzr branch lp:gimp-webp
とする。
同一の作者によるプラグインが「GIMP Plugin Registry」という場所にもあるが、バージョンが古く、可逆圧縮での処理が行えない。
ビルドとインストール
必要なパッケージが揃っていれば、ディレクトリの中でmakeを実行すればビルドが行われ、file-webpという実行ファイルが作られる。これをプラグインのディレクトリに入れればインストールは完了となる。削除したい場合は同ファイルを消せばよい。
下は[ホームディレクトリ]/.gimp-2.8/plug-ins/以下へ入れる作業例。
$ cd gimp-webp/ [gimp-webp]$ make ([オプション...]) [gimp-webp]$ install -s -m 755 file-webp ~/.gimp-2.8/plug-ins/
使い方
プラグインの配置後GIMPを起動し、以下のようにインポート/エクスポートの操作を行う。
開く/インポート
他の種類の画像を開くのと同様にしてメニュー「ファイル - 開く/インポート」でファイル選択ダイアログを開いてWebP形式の画像を選択すると、これを開くことができる。
エクスポート
WebP形式で保存(エクスポート)するにはメニュー「ファイル - エクスポート」でエクスポートのダイアログを開き、拡張子による自動判別で「.webp」の拡張子で保存するか、種類の選択で「WebP image」を選んで保存する。
可逆圧縮にしない場合は「Preset:」の一覧から画像の用途に合ったもの選択して下の品質(「Quality:」の値)を指定し「エクスポート」を押すか、「Custom」を選択後(エクスポートウィンドウ内のGUI部品が変更される)色チャンネルとアルファチャンネルのそれぞれで「Lossy」を選択し、更にそれぞれの品質を指定して「エクスポート」を押す。
可逆圧縮にする場合は「Custom」を選択後、色チャンネルとアルファチャンネルのそれぞれで「Lossless」を選択し「エクスポート」を押す。
画像は可逆圧縮にする場合のGUI部品の状態となる。
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