試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

仮想画面(ビューポートと仮想デスクトップ)について

(2014/9/24)ここではCompizウィンドウマネージャにおける仮想画面についてを扱っている。

  1. ウィンドウマネージャと仮想画面
  2. 設定場所
  3. キューブを使用している場合のビューポート
  4. Desktop Wall(デスクトップの壁)を使用している場合のビューポート
  5. 仮想デスクトップの表示と切り替え

ウィンドウマネージャと仮想画面

まずは「ワークスペースの切り替えについて」より、仮想画面(ワークスペース)の概要についておさらい。

ワークスペースという仮想画面機能はX上で動作するほとんどのウィンドウマネージャで使用できる。ワークスペースごとに別々のウィンドウが配置でき、必要に応じて切り替えながら使用することができる。これをうまく使うことで画面をウィンドウだらけにすることなく、能率良く作業ができる。

Compiz Fusionにおけるワークスペースは、Viewport(ビューポート)と呼ばれる。水平(左右)方向と垂直(上下)方向の2段階に分かれていて、更にその全体を1つの仮想デスクトップとして、複数の仮想デスクトップの切り替えができるようになっていて、全体としては、以下の3つの数を掛け合わせた数の仮想画面が存在することになる。

  • 水平方向のビューポート
  • 垂直方向のビューポート
  • 仮想デスクトップ

設定場所

CompizConfig Settings Manager(CCSM)においては、「General Options」の中の「Desktop Size」タブをクリックして、上記3項目の数を設定できる。

キューブを使用している場合のビューポート

水平方向のビューポートが、キューブの(上下を除いた)面になる。6面体にしたい場合は、「水平仮想サイズ」を4にする。垂直方向に関しては、キューブの回転では切り替えられない。Expo(展開)プラグインを使用して、現在アクティブな仮想デスクトップにある全てのビューポートの一覧から、垂直方向に対して現在と異なるビューポートをアクティブにしたときに、キューブの全ての面とともに、垂直方向のビューポートが(指定したものに)切り替わる。
マウスホイールによるビューポート切り替えでは、垂直方向には切り替わらず、(同じ垂直方向のビューポート内で)水平方向のビューポートを循環する。

Desktop Wall(デスクトップの壁)を使用している場合のビューポート

水平・垂直方向のビューポートを、2次元ワークスペースのように扱える(上下左右に移動可能)。もちろん、Expo(展開)プラグインで、仮想デスクトップ内の全てのビューポートを見たり、ジャンプしたりもできる。
マウスホイールによるビューポート切り替えでは、垂直方向にも切り替わる。

仮想デスクトップの表示と切り替え

デスクトップ環境のパネルにある、ワークスペース切り替えの項目*1に表示されるのが仮想デスクトップになる。この中から、開きたい仮想デスクトップをクリックすることで、切り替わる。何もない仮想デスクトップに切り替えた場合、Expo(展開)プラグインを動作させると、全てのビューポートが空であることが確認できる。
ただし、仮想デスクトップを切り替えると、それまでアクティブだった仮想デスクトップ内のウィンドウは隠れてしまい、パネルのワークスペース一覧の中の仮想デスクトップには、現在アクティブな仮想デスクトップの現在アクティブなビューポートのウィンドウが出るだけとなる。

*1:GNOMEの「ワークスペース切り替え器」やXfce4の「ページャー