試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

RPGツクール2000のゲームをWineで実行させる際の覚え書きの追加

(2014/9/24)RPGツクール2000作品の動作については後から色々と分かったことがあり、それらをまとめドキュメントにまとめている。また、Q4Wineを用いてGUIのみで各種準備から作品の管理までを行う手順については「Q4Wineについて(Wine環境を分ける例/RPGツクール2000,2003作品・前半・2009/12/2現在)」と「Q4Wineについて(Wine環境を分ける例/RPGツクール2000,2003作品・後半・2009/12/3現在)」で扱っている。

  1. MIDIデータの再生について
  2. MP3の再生でOLEエラー?
    1. エラーダイアログ
    2. エラーコード
  3. フォントについて追記
    1. 独自のゲームシステムなどにおける、画像による文字表示
    2. 不等号化けするフォント
  4. 画面解像度を変更して実行すると、終了時に解像度が戻らない?

MIDIデータの再生について

ALSAが対応しているハードウェアMIDI音源があれば、winecfgのオーディオの設定でALSAを使用するだけでOK。無い場合、「TiMidity++をWineのMIDIデバイスとして使用する」を参考に、TiMidity++ALSAMIDIバイスとして使用するように準備しておく。

MP3の再生でOLEエラー?

「Seraphic Blue」という作品では、音楽にMP3データを使用しているところがある。再生自体はされるところもあるのだが、Wine側の問題で、突然「OLEエラー」というエラーダイアログを吐き出して落ちてしまう。最初から始めようとしても、タイトル画面の直後にこのエラーが出てしまう。
RPG_RT.exeのあるディレクトリの下にあるMusic/というディレクトリの中のMP3ファイルを別の場所に移動させることで、このエラーは回避できることが分かったのだが、MIDIデータの曲と、効果音のみとなってしまうのがつらい。

エラーダイアログ
ニューゲーム時、タイトル画面直後で確実に発生し、無限にダイアログが増殖?(OLE エラー 80004002)最終ダンジョンからフィールドに出たときなどにも同様の現象が発生

MP3形式の曲を再生開始後、一定の時間(曲により異なる)が経過したときに確実に発生(OLE エラー 80004001)、「OK」すると終了する

エラーコード
http://web.archive.org/web/20090221030253/http://hyons.hp.infoseek.co.jp/ref/hresult.shtml
によると、

  • 0x80004001(E_NOTIMPL)は「Not implemented」
  • 0x80004002(E_NOINTERFACE)は「No such interface supported」

のエラーコード、とのことだが...
(2014/9/24)リンク先を修正

フォントについて追記

独自のゲームシステムなどにおける、画像による文字表示
ゲームによっては、独自のゲームシステムを組んでいる場合など、一部の文字列がWindows上(MS ゴシック)と同じように表示されていたり、別の書体になっていたりするところがある。



実は、これらは画像ファイルを使用していて、RPG_RT.exeのあるディレクトリ以下にあるサブディレクトリに、その素材データが入っている形になっている。
また、ゲームや場所によっては、

このように、Wineで設定したフォントが使用されている場所もある。これは「UmePlus Gothic」での表示。

不等号化けするフォント
M+のアウトラインフォント(CVS版漢字グリフ入り自前ビルド)を試すも、依然として、不等号に化けてしまう。VLゴシックでも同様の不等号化けが発生する。

画面解像度を変更して実行すると、終了時に解像度が戻らない?

RPGツクール2000のゲームに限ったことではないが、解像度を変えるアプリケーションの終了後、元の解像度に戻らないことがある。その場合、xrandrコマンドとセットで実行するとよい。しかし、画面上に存在しているウィンドウの位置がずれてしまうことがあったりと、難点もある。
例としては

$ env -u XMODIFIERS /opt/wine-0.9.42/bin/wine [RPG_RT.exeの場所]; xrandr -s 0

というような感じになる。

使用したバージョン:

  • Wine 0.9.42