自分でビルドしたFirefoxのアイコンやバージョン情報の画像をiceweaselにしてみる(概要と、Debian版iceweaselの画像への差し替え)
- http://ja.wikipedia.org/wiki/Iceweasel
- http://web.archive.org/web/20070629023602/http://fox.hokkai.net/~hachikun/sb/?p=283
といったあたりが詳しいが、Firefoxという名称やアイコンは、Mozilla公式版以外は使用できず、自分でビルドしたものなどの非公式な実行ファイルを公開する場合には、関連した名前としてiceweaselを使用することになっている。Debian GNU/Linuxのパッケージでは、Debian独自のパッチが当たったものがこの名前のパッケージで配布されている。
また、同様に、非公式なThunderbirdがicedoveで、SeaMonkeyがiceapeとなっている。
今回は、特に公開するというわけではないのだが、アイコンなどの画像を差し替えて、Firefoxのソースからiceweaselを作成してみることにした。
上書きする画像ファイルの場所
Firefoxのソースツリーの最上位ディレクトリ(mozilla)を基準にすると- アイコン: browser/app/以下
- バージョン情報ダイアログの画像: browser/base/branding/以下
となっていて、ソースツリーに標準で含まれている画像を上書きする。
(2009/7/19)Firefoxのバージョン3.5系では
- アイコン: browser/branding/unofficial/以下
- バージョン情報ダイアログの画像: browser/branding/unofficial/content/以下
となっている。
Debian版の画像を使用してビルドしてみる
Gentoo LinuxのミラーサーバからDebian版の画像データをまとめたファイルを取ってくるのが楽。http://www.gentoo.org/main/en/mirrors2.xml#Japan
からサーバに入り、中のdistfilesディレクトリにあるiceweasel-icons-[バージョン].tar.bz2をダウンロードし、Firefoxのソースツリーに上書きする。--enable-official-brandingは付けない。
Gentoo Linuxのebuildが行っている方式に近いやり方で作業すると、下のようになる。
$ wget http://ftp.jaist.ac.jp/pub/Linux/Gentoo/distfiles/iceweasel-icons-2.0.0.11.tar.bz2 $ tar jxf iceweasel-icons-2.0.0.11.tar.bz2 $ cp -r iceweaselicons/browser/ [mozillaディレクトリの場所]/ (ここで画像ファイルが上書きされる) $ cd [mozillaディレクトリの場所]/ $ sed -i 's:Minefield:Iceweasel:' browser/locales/en-US/chrome/branding/brand.* $ sed -i -e 's: Firefox and the:">:' -e 's: Firefox logos are trademarks of the Mozilla Foundation. All rights::' -e 's: reserved.">::' browser/locales/en-US/chrome/browser/aboutDialog.dtd (ここまでに.mozconfigを作成・配置しておく) $ make -f client.mk build_all (ビルド) $ make -C browser/installer/ (distディレクトリに.tar.bz2パッケージができるので、インストールしたい場所に展開する)
「Minefield」の部分は、今後のバージョンによって変更される。また、iceweasel-icons-[バージョン].tar.bz2のバージョン部分も、今後変化する。*1
今回使用したアイコンパッケージ(Firefox 2向け)には、設定ダイアログのアイコンであるbrowser/themes/winstripe/browser/preferences/Options.pngも含まれているが、Firefox 3では、このテーマには地球のアイコンは入っていない上にアイコンも変わっているため、使用はしない。
(2008/3/23)en-USで使用しているときのバージョン情報ダイアログのFirefox関係の記述を削除する処理を追加(該当ファイルはbrowser/locales/en-US/chrome/browser/aboutDialog.dtd)
バージョン情報ダイアログの画像
クレジット画面でも「Iceweasel」と表示されるが、日本語の言語パックを入れて有効にすると、「Mozilla Firefox」になってしまう。他のところでも、色々なところに「Firefox」の名前が残っている(使うだけで特に気にしないのなら、実用上問題はない)。
使用したバージョン:
- Firefox 3 Beta 4
*1:アイコンパッケージはこの方法では入手できなくなる可能性もある