試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

Google Chrome/Chromiumに関する覚え書き(2010/7/5現在)

GNU/Linux上のGoogle Chrome/Chromiumで動作するマウスジェスチャ拡張について

以前、GNU/Linux上のChromiumGoogle Chromeで2つのマウスジェスチャ拡張を試してみた結果、まともに動作しなかった。
今回、しばらくぶりに拡張を検索してみたところ、「すべてのOS (Windows, Mac, Linux) で動きます。」と書かれている『Smooth Gestures』という拡張があるのを見つけた。

設定など

ジェスチャの設定は拡張一覧の「オプション」リンクをたどって設定ページに書かれている通りに操作して行うか、設定ページを一発で開くためのジェスチャを実行する。既定では右向き(左->右)から時計回りに一回転し、右に進めたところで離す(リットル記号「ℓ」を逆さまにしたような形)。

コンテキストメニューの表示について

リンクや画像のなどの上でコンテキストメニューを開きたいときにはマウスの右ダブルクリックを行う。「ジェスチャーを開始するマウスのボタン」を変更してもこれは変わらない。
リンク上で開始するジェスチャ(例:「新しいタブでリンクを開く」)を使わないのであれば「その他の設定 - Context Menu Settings - リンク上では強制的にコンテキストメニューを表示する」を「On」にすることでリンク上ではジェスチャを行わずにコンテキストメニューを出すようにできるが、タブを閉じるジェスチャを開始するときなどに偶然マウスポインタがリンクの上にあったりするとジェスチャがうまくいかないということもあるため、これは「Off」にしてダブルクリックで開くほうがいいかもしれない。

問題点
  • 「新しいタブ」ページ、拡張,ダウンロードなどの各種一覧などのアプリケーション内の特別なページ
  • 拡張のダウンロードページ(およびそのリンク先の一部)

などにおいて、マウスジェスチャが利かない。
こうしたものについては、使う上で例えば

  • なるべく上記のページから移動を開始しない
  • 上記のページから移動を開始した場合、「戻る」のジェスチャを実行し過ぎないようにする

のように回避するようにしていくしかないかもしれない。

動画の再生について

Chromiumではバージョン3.5系以上のFirefoxと同様の「(Theora + Vorbis).ogv」形式の動画をブラウザ内で再生することができるが、Google Chromeではこれに加えて「(H.264 + AAC).mp4」な形式の再生もサポートしており、zoomeでは動画の再生ページにある「新プレイヤー(HTML5版)を試す」のリンクからFlashを用いずに動画が再生できるようにできる。このとき、動画の領域の中でマウスジェスチャを行うこともできる。YouTubeでは
http://www.youtube.com/html5
で「HTML5 ベータ版を有効にする」リンクをクリックすることで一部のH.264コーデックを用いた動画がHTML5プレーヤで再生できるようになる。
Chromiumで「(H.264 + AAC).mp4」形式が利用できないのはライセンス関係の事情によるものとみられるが、一部でコーデックのパッケージを提供する動きがある。例えば、Ubuntuに「chromium-codecs-ffmpeg-nonfree」というパッケージがあり、実際にインストールされる「chromium-codecs-ffmpeg-extra」というパッケージはこの形式をサポートする。コーデックはlibffmpegsumo.soというファイルに含まれている。

関連:YouTubeの動画の新しいファイル形式

YouTubeにおいては、全ての動画がオープンかつロイヤリティフリーなWebMコンテナを用いた「(VP8 + Vorbis).webm」形式に変換されると発表されており、将来的にはほとんどのWebブラウザからFlashなしで利用できるようになる可能性がある(映像コーデックのVP8のほうの特許まわりがどうなるかは分からない)。
Webブラウザの対応についてはChromiumの2010年7月現在の開発版やOpera(バージョン10.60)が対応しているが、Firefoxではバージョン4系まで待つ必要がありそう(ナイトリービルドなら既に利用可能)。この形式のファイルの動作についてはまだ確認していない。

Javaプラグインを無効にしたい場合

Javaプラグインを無効にするためには、プラグイン一覧ページ(about:plugins)からJavaプラグインの項目の「無効にする」リンクをクリックするか、起動時のコマンド行オプションとして--disable-javaを付ける。
もちろん、使うことがないと分かっている場合は、確実に無効にするために上記の両方を行っても問題はない。

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