試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

Ubuntu向けに作成・公開していたパッケージの12.04への対応を完了

  • ppa:kakurasan/stable (安定扱いのパッケージ)
  • ppa:kakurasan/unstable (不安定扱いのパッケージ)

の2つのPPAリポジトリで公開しているUbuntu向けパッケージについて、Ubuntu 12.04向けのアップロードを完了した。
本記事はUbuntu 12.04の正式版のリリース前に11.10上で書かれているため、未確認の問題が残っている可能性があるが、問題が確認されればなるべく早く修正する予定。
(2012/4/25)Ubuntu 12.04の正式版は早ければ日本時間における4/26の夜には利用可能になる可能性があるが、手元の環境を更新するのは早くても4/27となるため、何らかの修正作業を行うとした場合はこれよりも後になる。
(2012/4/26)21:30過ぎの時点でISOイメージファイルのダウンロードができることを確認したが、MD5SHA-1のダイジェストがダウンロードページにあるファイルと一致しない状態なので、しばらく様子を見ることにする。破損チェックには成功するので、ダウンロードページのダイジェストかISOイメージファイルのどちらかが古い可能性がある。
(2012/4/27)https://bugs.launchpad.net/ubuntu-website-content/+bug/988994 のコメントにあるように、別のミラーサイトを指定してダウンロードすることでダイジェストは一致した。

  1. 廃止(今後更新予定なし)パッケージについて
    1. jstest-gtk
    2. Pingus
    3. C/Migemo
  2. Open JTalk関係のパッケージについて
  3. rxvt-unicodeについて

廃止(今後更新予定なし)パッケージについて

ディストリのパッケージの関係で一部は不要となっており、PPAリポジトリ上での更新は行わないこととする。

jstest-gtk
Ubuntu 11.10から標準で同名のパッケージが利用可能となっているため、廃止とする。

Pingus
Ubuntu 11.10向けに作成したバージョン0.7.5のパッケージは、その後バージョン0.7.6のパッケージが標準で利用可能となっているため、廃止とする。

C/Migemo
Ubuntu 12.04から標準で

のパッケージが利用可能となっているため、廃止とする。

Open JTalk関係のパッケージについて

Ubuntu 12.04から以下のパッケージが標準で利用可能となっている。hts_engine APIは共有オブジェクト(*.so.*)形式で提供される。

  • open-jtalk (Open JTalkの本体・UTF-8向け)
  • open-jtalk-mecab-naist-jdic (Open JTalkの辞書・配置場所は/var/lib/mecab/dic/open-jtalk/naist-jdic/以下エンコーディングUTF-8)
  • libhtsengine-dev (hts_engine APIの開発パッケージ)
  • libhtsengine1 (hts_engine APIライブラリの共有オブジェクト)
  • htsengine (hts_engineコマンド)
  • hts-voice-nitech-jp-atr503-m001 (男声データ・配置場所は/usr/share/hts-voice/nitech-jp-atr503-m001/以下)

しかし、パッケージ「hts-voice-nitech-jp-atr503-m001」以外についてはバージョンが最新ではないため、パッケージの名前や構成などはディストリのパッケージに基づいたものにして最新のバージョンをアップロードした。一部のパッケージの名前は以前アップロードしたときのものとは異なる。また、パッケージ「open-jtalk-mecab-naist-jdic」については辞書の配置場所が以前アップロードしたときのものとは異なる。
「Mei」の声データ(hts-voice-mei)についてはディストリのパッケージがないため、標準で利用可能になるまでは公開を継続する。
(2012/4/25)上記のDebian/Ubuntuのパッケージのメンテナの方からコメントを頂いた。

  • 最新のバージョンになっていないのはDebianからパッケージが取り込まれる期限の関係による(2012/4/25時点ではDebianのパッケージは最新のバージョンがtestingまで来ている)
  • 声データのhts-voice-nitech-jp-atr503-m001やMeiはそれ自体は自由なライセンスだが作成/編集について自由でないソフトウェアに依存し(Debianにおける分類が「contrib」)、Meiについては「十分なメンテナンスができないであろう」としてパッケージ化しない意向

このため、当PPAリポジトリではMeiの声データの公開を当面(誰かがディストリ標準のパッケージを提供しない限りは)継続するとともに、今回の12.04のように最新でないバージョンがあった場合には将来のUbuntuにおいても最新のバージョンを公開していく方向となる。

rxvt-unicodeについて

ウェブログ上では特に告知していなかったが、rxvt-unicode--with-codesets=jp,jp_extオプション付きバージョンを公開していた。これに加えて256色対応も以前はしていたが、256色有効版の「rxvt-unicode-256color」というパッケージが出てきたので、軽量版の「rxvt-unicode-lite」パッケージ(256色非対応)に基づいて256色対応(だけ)を有効にした「rxvt-unicode-lite-256color」というパッケージを追加する形にした。「-256color」が末尾に付かないものは標準のパッケージと同様に256色非対応となっている。