xeffectsのOverlayでCompiz Fusionをインストール(2007/7/4現在)
(2014/9/21)xeffectsはその後利用できなくなっているが、「x11-wm/compiz-fusion」のメタパッケージを入れることでCompizは導入できる。
以下、以前の内容となる。
3Dデスクトップ環境を提供するウィンドウマネージャCompizとBerylが統合されたプロジェクト「Compiz Fusion」。7月に入った時点ではまだリリースはなく、git*1による取得のみだが、xeffectsのOverlayを利用してインストールしてみた。
注意: ここで扱う内容は、非常に変化の激しいものであるため、すぐに情報が古くなり、作業方法が変わってしまったりする可能性が高い。
準備
GentooによるOverlayを管理するツールのlaymanを使用するため、無ければインストールしておく。後でSubversionとgitも必要になるので、これらも無ければ入れておく。
$ sudo emerge -av layman (必要に応じて、subversionとdev-util/gitも)
laymanの設定ファイルを開き、Overlayツリー*2の保存先を必要に応じて書き換えておく。下の例では/usr/local/overlays/layman/以下を使用。
ファイル名: /etc/layman/layman.cfg
storage : /usr/local/overlays/layman
3Dデスクトップ関係は、xeffectsというOverlayを使用する。
$ sudo layman -a xeffects
なお、一度登録したOverlayは、
$ sudo layman -S
で最新の状態に更新される。
以下はOverlayを使用する設定。例の上では/usr/local/overlays/local/以下に作成したローカルOverlayと一緒に有効にしている。
ファイル名: /etc/make.conf
PORTDIR_OVERLAY="/usr/local/overlays/layman/xeffects /usr/local/overlays/local" (他にOverlayを使用しない場合) PORTDIR_OVERLAY="/usr/local/overlays/layman/xeffects"
Wikiより引用したpackage.keywordsの設定。「**」というのは、ebuildファイル中で
KEYWORDS=""
となっているものをインストールするための記述。
[引用]ファイル名: /etc/portage/package.keywords
dev-python/compizconfig-python ** x11-wm/compiz ** x11-wm/compiz-fusion ** x11-plugins/compiz-fusion-plugins-main ** x11-plugins/compiz-fusion-plugins-extra ** x11-plugins/compiz-fusion-plugins-unsupported ** x11-wm/emerald ** x11-themes/emerald-themes ** x11-apps/ccsm ** x11-libs/libcompizconfig ** x11-libs/compizconfig-backend-gconf ** x11-libs/compizconfig-backend-kconfig ** x11-libs/compiz-bcop ** (2007/7/5追加) x11-apps/fusion-icon **
インストール
$ sudo emerge -av compiz-fusion (中略) [ebuild U ] x11-wm/compiz-9999 [0.5.0] USE="dbus gnome gtk%* svg -fuse% -kde" 0 kB [1] [ebuild N ] x11-libs/compiz-bcop-9999 0 kB [1] [ebuild U ] x11-wm/emerald-9999 [0.2.1] USE="(-debug%)" 0 kB [1] [ebuild N ] x11-libs/libcompizconfig-9999 0 kB [1] [ebuild N ] x11-plugins/compiz-fusion-plugins-extra-9999 0 kB [1] [ebuild N ] x11-plugins/compiz-fusion-plugins-main-9999 0 kB [1] [ebuild N ] dev-python/compizconfig-python-9999 0 kB [1] [ebuild N ] x11-libs/compizconfig-backend-gconf-9999 0 kB [1] [ebuild U ] x11-themes/emerald-themes-9999 [0.2.1] 0 kB [1] [ebuild N ] x11-apps/ccsm-9999 0 kB [1] [ebuild N ] x11-wm/compiz-fusion-9999 USE="gnome -kde" 0 kB [1] Total: 11 packages (3 upgrades, 8 new), Size of downloads: 0 kB Portage overlays: [1] /usr/local/overlays/layman/xeffects [2] /usr/local/overlays/local
後述のCCSMが依存する「>=dev-python/pygtk-2.10」など、まだインストールされていないものがあれば、これに加えてインストールされる。
問題がなければ、インストールを続行する。なお、Gentoo Linux公式の他のパッケージと同様、9999というバージョンの場合、emergeを繰り返す度に、バージョン管理システムによって、ローカルに保存されたソースツリーを更新して、最新の状態でビルドをしてくれる。
Berylの削除をする場合
$ sudo emerge -aC beryl-manager beryl-settings beryl-settings-bindings beryl-plugins beryl beryl-core
ウィンドウマネージャの切り替え
http://gitweb.opencompositing.org/?p=users/kristian/compiz-scripts;a=blob_plain;f=manager/compiz-manager;hb=HEAD
を、${PATH}に含まれるディレクトリにcompiz-managerというファイル名で保存し、
$ compiz-manager &
でCompizを起動。動作中のウィンドウマネージャから切り替わる。現在のところ、ウィンドウマネージャ選択ツール(Berylマネージャのようなもの)はなく、手動で切り替え。
(2007/7/5)fusion-iconという、berylマネージャのような、システムトレイ常駐アプリケーションがOverlayに追加され、使用できるようになった。
設定
CompizConfig Settings Manager(CCSM)というGUI設定ツールを使用すると、分野ごとに色々な設定ができる。これは、デスクトップ環境のメニューの設定メニューの中から選択するか、ccsmコマンドで起動する。
項目数が多いため、「フィルタ」のテキスト編集ボックスにキーワードを入れると、右側の表示が絞り込まれていくのが嬉しい。例えば、「zo」まで入れると、ズームの設定だけが残る。
プラグイン項目の横にはチェックボックスがあり、これで有効/無効を切り替える。右に表示される項目名はボタンになっていて、クリックするとそのプラグインの設定に入る。プラグインごとの設定は、Berylの設定ツールに似ている。各項目をデフォルト値に戻すボタンもある。左下の「戻る」ボタンでメインメニューに戻る。
初めに設定しておきたいのは、リフレッシュレート関係。「General Options」の「Display Settings」タブで
- 「更新レートの検出」を切る
- 「垂直ブランクに同期化」を切る
- 「更新レート」に60以上の値を入れる
とする。
次に、ウィンドウのリサイズの設定。リサイズプラグインの設定の一番上にある「Default Resize Mode」を「Rectangle」にするのが個人的に好み。デフォルトは重たい。
それ以外は、視覚効果重視か軽さ重視かなどにより、好みに応じて設定。
感想
開発版のため不安定で、結構落ちることもあるが、全仮想画面をフルスクリーン表示して、その中でウィンドウを移動したり、画面の切り替えをしたりするExpoプラグインや、ウィンドウをグループ化したりタブ化したりするプラグインなど、見た目だけでなく、実用的な機能が使えるようになっているのが嬉しい。設定ツールの使い勝手も、Berylのものよりも多少良くなっていると感じた。
不要なebuildの削除
$ sudo emerge -avuD world !!! All ebuilds that could satisfy ">=x11-wm/metacity-2.15.5" have been masked. !!! One of the following masked packages is required to complete your request: - x11-wm/metacity-2.16.8 (masked by: ~amd64 keyword) - x11-wm/metacity-2.16.3 (masked by: ~amd64 keyword) - x11-wm/metacity-2.18.5 (masked by: ~amd64 keyword) - x11-wm/metacity-2.18.2 (masked by: ~amd64 keyword) For more information, see MASKED PACKAGES section in the emerge man page or refer to the Gentoo Handbook. (dependency required by "dev-python/gnome-python-desktop-2.16.0" [installed])
と、おかしな状況になってしまった。
$ eix wm/meta [I] x11-wm/metacity Available versions: 2.14.5 2.16.3 ~2.16.3[1] ~2.16.8 ~2.18.2 ~2.18.5 Installed versions: 2.16.3(20時45分44秒 2006年12月14日)(-debug -xinerama) Homepage: http://www.gnome.org/ Description: Gnome default windowmanager [1] /usr/local/overlays/layman/xeffects
「~2.16.3[1]」となっているほうがOverlayによって提供されていて、画面効果の拡張が有効になっているという違いがあるのだが、いずれにせよ、3Dデスクトップでmetacityウィンドウマネージャを選ぶ理由はあまりないと思うので、このebuildファイルは消すことにする。
また、
[ebuild UD] x11-libs/gtk+-2.10.9 [2.10.11] USE="X jpeg tiff -debug -doc -macmenu% -xinerama" 14,584 kB [1]
GTK+が、Mac Menubarパッチの使える独自のもの(参考ページ)に置き換えられたりするのも面倒なので、USEフラグを設定しなければ無効ではあるのだが、削除することにする。
$ sudo rm /usr/local/overlays/layman/xeffects/x11-wm/metacity /usr/local/overlays/layman/xeffects/x11-libs/gtk+ -fr
参考URL: