端末シェル操作の基本的な流れについて(前半)
端末上のシェルにおける操作の最も基本的な部分についてまだ扱っていなかったので、ここにまとめておく。
ログイン直後
X Window System上の端末エミュレータを開くか素の端末*1やSSHなどで認証後ログインすると$ [カーソル位置]
のように$記号(%や>の場合もある)が最後に表示され(管理者の場合は#記号)、その後ろにカーソルが表示される。このカーソル位置の手前にあるのがプロンプトと呼ばれる文字列で、シェルの初期化ファイルでカスタマイズできる*2。カスタマイズしない場合の初期文字列はディストリによって異なり、色が付いている*3ものもある。
コマンドの入力
プロンプトが表示されているとき、実行したいコマンド行を入力することができ、Enterキーを押すまで自由に編集できる。コマンド行入力時の操作
このときの操作の一部はbash/zsh/tcshで共通している他、テキストエディタのGNU Emacsでも共通している。コピペ関係では共通していない操作もあるが、カーソル移動については共通している。キー | 操作 |
---|---|
(行の)先頭にカーソル移動 | Ctrl+A |
(行の)末尾にカーソル移動 | Ctrl+E |
カーソル位置とその右の内容を切り取る | Ctrl+K |
現在のカーソル位置で範囲選択開始(tcsh/zsh/Emacs) | Ctrl+SPACE |
範囲選択開始した位置から現在のカーソル位置までの内容をコピー(tcsh/zsh/Emacs) | Alt+W |
カーソル位置の左(bash/zsh)*4/範囲選択開始した位置から現在のカーソル位置まで(tcsh/Emacs)の内容を切り取る | Ctrl+W |
記憶された文字列をカーソル位置に貼り付け | Ctrl+Y |
入力操作を1段階戻る(bash/zsh/Emacs) | Ctrl+/ |
(2009/11/13)Ctrl+Wと半角スペースについてを追記
コマンドの書式
コマンドの入力では、最初にそのコマンド名、その後ろにはコマンドの動作を変更するためのオプションやコマンドへの引数*5を必要に応じて付ける。[コマンド名] [コマンド名] [引数...] [コマンド名] [オプション...] [コマンド名] [オプション...] [引数...]
コマンドの実行
プロンプトが表示されているときに入力されたコマンド行を実行するにはEnterキーを押す。キーを押したときにコマンドが実行され、処理が終了すると再びプロンプトの表示に戻る。コマンドの処理が行われている間は次のコマンドの入力はできないが、コマンドをバックグラウンド(関連記事:前半 後半)で実行することでプロンプトに戻り、次のコマンドが入力できる。