試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

ハードディスク上のインストールDVDイメージを用いてMandriva Linuxをインストールする上でのメモ

ハードディスク上に既にブートローダGRUBがインストールされている場合、インストールDVDから起動する代わりに小さなインストール用の環境を起動して、事前にハードディスク上に配置したMandriva LinuxのインストールDVDイメージ(.isoファイル)を読み込ませて高速に*1Mandriva Linux(OS)のインストール処理を行うことができる。
以前試したことがあったが失敗*2しており、2010.0のリリースの機会に再び試したところ成功したので、手順などをここにまとめておくことにする。
本記事内のスクリーンショットは仮想環境上のものだが、既に実機上でもインストール済み。
(2009/11/22)その後試したところ、うまくいったりいかなかったりしている。出るエラーは「panic: sv_setpvn called with negative strlen.」でパーティション設定とフォーマットの後のマウント段階で失敗し、先に進まない。ディスク上のDVDイメージを用いなければこの問題は起こらない。インストールDVDイメージを用いずに本記事のカーネルとinitrdで起動してHTTPサーバからデータをダウンロードする設定にしてLXDEなどの小さめな構成で一度OSをインストールし、その後他のパッケージを追加インストールしていくのが良いかもしれない。

用意するファイル群

以下のサーバ上のディレクトリ階層の中の「2010.0」の部分は2010.0向けなので、将来のリリースではそのバージョンに合わせる。

本記事においてはインストーラvmlinuzはダウンロード後にvmlinuz-installerと名前変更するものとする。
.isoファイルはシステム*4をインストールするパーティション以外に配置する。

GRUBの設定

以下、vmlinuz-installer(名前変更したもの)とall.rdzの2つのファイルを第1ハードディスクの拡張領域の第1パーティションの最上位ディレクトリに配置しているものとする。これと異なる場所に配置する場合は「hdx,x」の部分の記述を環境に合わせる。

GRUB 1(GRUB Legacy)向け

[追記]ファイル名: /boot/grub/menu.lst

title Mandriva Linux Installer
kernel (hd0,4)/vmlinuz-installer
initrd (hd0,4)/all.rdz
GRUB 2向け

[追記]ファイル名: /boot/grub/grub.cfg

menuentry "Mandriva Linux Installer" {
	linux	(hd0,5)/vmlinuz-installer
	initrd	(hd0,5)/all.rdz
}

起動後の操作

設定が済んだら再起動してこのメニュー項目を選択するとインストーラが起動する。

まずはインストール方法の選択で「Hard disk」を選択する。

次にハードディスクを選択し

.isoファイルのあるパーティションを選択して

ここで.isoファイルを含むディレクトリ(最上位なら「/」・画像ではisoというディレクトリに入れている)を入力後「Ok」すると

ファイルが選択できるようになる。

これを読み込んで

GUIに切り替わった後「日本語」を選択して

後は通常通りにインストールする。ただ、.isoファイルを含むパーティションはインストールが終わるまで使用されるため、インストール中はこのパーティションに対するマウントの設定が行えない(インストール後にコントロールセンターの「ローカルディスク」から設定する)。*5

関連記事:

使用したバージョン:

*1:光学ドライブを用いるとパッケージファイルの読み取り時にディスクからの読み込み速度がネックとなって処理を遅くするがハードディスク上の読み書きではこれよりも速くなる

*2:途中でインストーラが停止する現象が起きた

*3:alt0ディレクトリはデスクトップ向け、alt1ディレクトリはサーバ向け

*4:「/」にマウントするパーティションはもちろん、/varなど、一部のディレクトリとして使用されるマウントポイントの場合も含む

*5:マウントオプションは指定できるが、インストール中はマウント解除ができないため、マウントポイントを変更したりフォーマットしたりはできない