Mandriva Linux 2010.0上の幾つかのメモ1
サウンド設定に関して
Mandriva Linux 2010.0上のMandriva Linux コントロールセンターのサウンド設定で「PulseAudio を有効にする」にチェックされているときにALSAサウンドシステム上の既定のPCM出力先が「type pulse」なプラグインとなり、PulseAudioへ出力されてしまう。これは便利なこともあるが、LADSPAプラグイン(関連記事)やJACKプラグイン(関連記事)への出力など、自分でPCM出力先を変更したい場面では都合が悪い。これを無効にするための設定項目はなく、直接、これに影響していると思われる設定ファイル/etc/sound/profiles/pulse/alsa-default.confの全内容をコメントにする(全ての行の先頭に「#」を付ける)か、このファイルをどこかに移動するなどする。いずれも管理者権限で作業する必要がある。
以下は変更後の内容。
[引用] ファイル名: /etc/sound/profiles/current/alsa-default.conf
# pulseaudio plugin configuration #pcm.!default { # type pulse # hint { # show on # description "Default ALSA Output (currently PulseAudio Sound Server)" # } #} #ctl.!default { # type pulse #}
(2009/11/16)上記設定は「alsa-plugins-pulse-config」というパッケージが提供していることが分かり、これを削除することでALSA上の既定の出力先がPulseAudioになるのを避けられるのだが、ALSAのPulseAudioプラグインがこのパッケージに依存してしまうので、削除するとこのプラグイン自体使えなくなってしまう。それで問題があれば上のようにコメントにするしかない。
Squashfs3ファイルをSquashfs4形式へ
Linux 2.6.29からSquashfs(関連記事)はカーネル*1に標準で取り込まれているものの、対応するファイルシステムバージョンが4となり、2009.0のときに用いていたSquashfs3ファイルシステムのファイルは(カーネルからは)読み込めなくなった。これを一発変換することもできないため、一度バージョン3のツールで元に展開した後でバージョン4のツールで圧縮し直す必要があった。
- squashfs-tools (バージョン4向け)
- squashfs3-tools (バージョン3向け)
の両方をインストールし、まずはunsquashfs3コマンドでSquashfs3ファイルシステムファイルを展開する。
(2010/6/21)バージョン4系のunsquashfsでもバージョン3形式の展開はできるので、移行にsquashfs3-toolsは不要。
(古い形式のファイルシステムから中身を展開) $ unsquashfs [Squashfs3ファイル]
これでsquashfs-rootというディレクトリ以下に内容が展開される。
次に、このディレクトリ以下をSquashfs4形式で圧縮する。圧縮するmksquashfsは末尾に数字の付かないコマンドで実行する。
(展開した内容を新しい形式で圧縮) $ mksquashfs squashfs-root/ [出力ファイル] -all-root (後始末) $ rm squashfs-root/ -fr
前回の2009.1のカーネルのバージョンは2.6.29なので、このリリースのときにも同様の作業は行っていたのだが、結局2009.0に戻してしまったため、またここで同じ作業をすることになった。
PulseAudioが動かない?
2009.0のときに[ホームディレクトリ]/.pulse/以下にカスタム設定を記述して使用していたのだが、これが原因でPulseAudioから音声が出ない現象が起きてしまったため、一度このディレクトリを消してシステム(/etc/pulse/以下)の設定だけで動かしてみたところ、正常に動作した。このディレクトリのファイルをもとに[ホームディレクトリ]/.pulse/以下にカスタム設定を再び作って動かしている。
使用したバージョン:
- squashfs-tools 3.3, 4.0
- PulseAudio 0.9.19