試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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Q4Wineについて(Wine環境を分ける例/openBVE・後半・2009/12/23現在)

Q4Wineについて(Wine環境を分ける例/openBVE・前半・2009/12/22現在)」の続き。

openBVEのインストールとDLL移動

公式サイトにある配布ファイルopenbve_stable.zipを任意のディレクトリ(例:[Wine環境]/dosdevices/c:/Program Files/openBVE/)に展開する。
このままでは動作しないので、Tao Framework関係のファイルをOpenBve.exeのあるディレクトリへ移動する。具体的な移動対象ファイルは下のようになる。

  • [Wine環境]/dosdevices/c:/Program Files/TaoFramework/bin/以下のTao.OpenAl.dll,Tao.OpenGl.dll,Tao.Sdl.dll
  • [Wine環境]/dosdevices/c:/windows/system32/win32deps/以下のalut.dll,SDL.dll,SDL_mixer.dll
  • [Wine環境]/dosdevices/c:/windows/system32/以下のwrap_oal.dll

Wine環境のディレクトリはQ4Wineのメインウィンドウ「Programs」タブの「openBVE」のコンテキストメニューから「Browser - Open prefix directory」を選択することでもGUIファイルマネージャで簡単に開ける。
作業後のディレクトリ内項目の一覧は以下。

AtsPluginProxy.dll  Readme.txt     Settings/       Tao.Sdl.dll
Data/               SDL.dll        Tao.OpenAl.dll  alut.dll
OpenBve.exe         SDL_mixer.dll  Tao.OpenGl.dll  wrap_oal.dll

起動ランチャ

OpenBve.exeのアイコンをTao Frameworkのインストーラと同様にドラッグ・アンド・ドロップし、好みでアイコンなどを変更して

このアイコンからopenBVEを起動する。

サウンド出力について

Mandriva Linux 2010.0でTao Frameworkをlibopenal.so.1向けに修正したものを使用している状態で試してみたところ、サウンド出力は何故かGNU/Linux版のOpenALが用いられるようで${HOME}/.alsoftrcが読まれている。その一方でwinecfgでのオーディオ出力先に関する設定によっては音が出ないことがある。

その場合でも、ALSAへ出力したい場合、winecfgALSAへ出力するように設定しつつ、以下のようにALSAの既定のPCMデバイス(プラグイン)への出力を行うように設定したところ音が出ている。
ファイル名: ~/.alsoftrc

drivers = alsa
[alsa]
device = default

JACKへ出力するようにするにはALSAのJACKプラグインがインストールされている状態で「ALSA PCMデバイスとしてJACK Audio Connection Kitを使用」の設定を記述後
ファイル名: ~/.alsoftrc

drivers = alsa
[alsa]
device = pjack

のように設定し、かつwinecfgでJACKへ出力するように設定する必要があった。
(2010/7/30)Mandriva Linux 2010.1上のバージョン1.2のWineでは${HOME}/.alsoftrcの出力の設定が正しければ音は出ている。

文字化けについて

メインウィンドウとシミュレータモードの両方において日本語フォントが豆腐になる文字化けが発生するが、これについては色々苦労した末に回避方法を見つけたので別記事で扱う。
もちろん、英語で使うことが気にならなければ、言語を英語にすれば文字化けせずに使える。

関連記事:

参考URL:

使用したバージョン:

  • Q4Wine 0.114-r1
  • Wine 1.1.35
  • Mono(Win32) 2.4.2.3
  • Tao Framework(Win32) 2.1.0
  • openBVE 1.2.3.2
  • OpenAL Soft(GNU/Linux) 1.7.411