試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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UbuntuのUnityに関するメモ(Ubuntu 11.04時点・概要,動作環境,システムトレイアイコンの表示など)

概要

Unity

  • ランチャ/ウィンドウ一覧を兼ねたアイコン群のパネル
  • アプリケーション名の表示,アプリケーション内のメニューの表示,システムトレイなどのパネル
  • 一覧や検索からのアプリケーション起動,ファイルへの容易なアクセス
  • ウィンドウマネージャ機能
  • GNOMEのセッション機能と設定マネージャの利用
  • Nautilusのデスクトップの利用

といった機能を持ったグラフィカルな(広い意味での)シェル環境で、Ubuntu独自のアプリケーション。
Compizを用いているため、Compizを使い慣れている場合は使いやすいかもしれない。個人的にもCompizは日常的に用いており、ランチャ/ウィンドウ一覧のパネルなども含めて気に入ってはいるのだが、改善の余地があると感じる点も色々とある。

動作環境

/usr/lib/nux/unity_support_testというチェックツールがあり、これが通れば動作するものとされる(-pオプションを付けると詳細な出力が得られる)。しかし、環境(?)によっては、チェックが通っても一部のパネルや文字列などの描画が崩れてしまう現象が発生することもある。
Compizを用いたバージョン(無印/3D版)が動作しない環境向けに2D版(unity-2d)も開発されており、代わりに使うこともできる。

ログインするセッション

Ubuntu 11.04からは「Ubuntu」のセッションをログイン画面で選択すると(従来のGNOMEに代わり)Unityのセッションにログインすることになる。「Ubuntu クラシック」を選択すると従来のGNOMEのデスクトップに入るが、将来のバージョンのUbuntuGNOMEが使えるかどうかは不明。
2D版をインストールすると2D版のセッション項目が表示され、これ(Unity 2D)を選択すると2D版のセッションに入る。
Unity環境が合わないという人はXfce,LXDE,KDEなどの別のデスクトップ環境をインストールし、セッションを選択してログインすることもできる。

システムトレイアイコンの表示について

Ubuntu 11.04の時点では、システムトレイを用いたアプリケーションのアイコンは、初期状態ではUnity側の定めた一部のアプリケーションを除いて画面に表示されない。
ただし、これはGLib/GIOライブラリに付属するgsettings(関連記事)によって

の値を書き換えることで他のアプリケーションを許可できるようにはなっている(変更は次回ログイン時から有効)。

(現在の設定を取得して表示)
$ gsettings get com.canonical.Unity.Panel systray-whitelist
['JavaEmbeddedFrame', 'Mumble', 'Wine', 'Skype', 'hp-systray', 'scp-dbus-service']

(システムトレイを利用できるようにするアプリケーションを追加する例)
$ gsettings set com.canonical.Unity.Panel systray-whitelist "['JavaEmbeddedFrame', 'Mumble', 'Wine', 'Skype', 'hp-systray', 'scp-dbus-service', '[名前]']"

(全てのアプリケーションでシステムトレイを利用できるようにする)
$ gsettings set com.canonical.Unity.Panel systray-whitelist "['all']"

(初期設定に戻す)
$ gsettings reset com.canonical.Unity.Panel systray-whitelist

ただ、設定を変更しても環境(?)によってはアイコンの表示やメニュー表示の動作がおかしくなる場合がある。

(「UbuntuのUnityに関するメモ(メニューとランチャ・Ubuntu 11.04時点)」に続く)

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使用したバージョン:

  • Unity 3.8.12
  • Compiz 0.9.4