Hydrogenドラムマシンの概要と幾つかのメモ(バージョン0.9.4時点)
Hydrogenはドラム演奏を行うソフトウェア。演奏パターンを必要なだけ作成し、これらを組み合わせて曲(ソング)を組むという形式をとる。
具体的な使い方については別記事で扱う。
GUIの表示が見づらい場合の対処
環境によるのかも知れないが、バージョン0.9.4ではツールチップが真っ白になって読めないことがあり、設定ダイアログで外観を変えてもうまくいかない。
しかし、外観の設定で「GTK+」を選択してGTK+ 2のテーマを用いる設定にする*1と、GTK+のテーマによってはダイアログの文字が読みにくくなってしまうが、Hydrogenの見栄えに合うような暗めの色のテーマを環境変数GTK2_RC_FILESに設定して起動するとツールチップも含めてうまく表示できるようになる。その際、GUI部品のスタイルもそのGTK+のテーマのものとなる。
下は「Aurora-Midnight」テーマを使用した場合における端末や「アプリケーションの実行」からの起動例。
env GTK2_RC_FILES=/usr/share/themes/Aurora-Midnight/gtk-2.0/gtkrc hydrogen
出力先サウンドシステム
Hydrogenが対応する出力サウンドシステムは
で、JACKでは演奏位置同期(JACKトランスポート)にも対応しており、別のJACKトランスポート対応アプリケーションと同時に音を鳴らしたり、別のアプリケーション上で同期しながら録音したりすることができる。
ALSAやOSSの場合は音声の出力がそれらのサウンドシステムから出力されるのみで同期を行ったりはできないが、このアプリケーションはALSAのMIDIポートを作るので、ALSA MIDI対応のアプリケーション*2からMIDI信号で制御することはできる。
また、曲(ソング)全体をWAVE形式に書き出すこともできる(「Project - ソングのエクスポート」)。
LASH(LASH Audio Session Handler/旧LADCCA)サポートについて
LASH(関連記事)サポートを有効にしてビルドした場合にLASHセッション内のアプリケーションとしてLASHの管理ツール*3からプロジェクトが選択されたときに起動されるようになるのだが、バージョン0.9.4の時点ではHydrogen側がLASH関係のコマンド行引数を処理できずにうまく起動できていないようだ。
server.c:154:server_send_event: sending server event with type 3 server.c:750:server_main: recieved event of type 3 project.c:820:project_restore: attempting to restore project in dir '[プロジェクトディレクトリ]' project.c:862:project_restore: resored project with: project.c:863:project_restore: directory: '[プロジェクトディレクトリ]' project.c:864:project_restore: name: '[プロジェクト名]' project.c:865:project_restore: clients: project.c:870:project_restore: ------ project.c:872:project_restore: id: '[ID文字列]' project.c:873:project_restore: working dir: '[作業ディレクトリ]' project.c:874:project_restore: flags: 16777218 project.c:875:project_restore: argc: 1 project.c:876:project_restore: args: project.c:878:project_restore: 0: 'hydrogen' project.c:889:project_restore: no alsa patches project.c:893:project_restore: jack patches: project.c:897:project_restore: [ID文字列]:out_L -> system:playback_1 project.c:897:project_restore: [ID文字列]:out_R -> system:playback_2 hydrogen: unrecognized option '--lash-project=[プロジェクト名]' hydrogen: unrecognized option '--lash-server=localhost' hydrogen: unrecognized option '--lash-id=[ID文字列]' Hydrogen 0.9.4 [[ビルド日]] [http://www.hydrogen-music.org] Copyright 2002-2008 Alessandro Cominu Hydrogen comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY This is free software, and you are welcome to redistribute it under certain conditions. See the file COPYING for details Usage: hydrogen [-v] [-h] -s file -d, --driver AUDIODRIVER - Use the selected audio driver (jack, alsa, oss) -s, --song FILE - Load a song (*.h2song) at startup (以下略)
(「Hydrogenドラムマシンの基本的な使い方(バージョン0.9.4時点)」に続く)
関連記事:
- LASH Audio Session Handler(旧LADCCA)について
- Qt 4.5でGTK+ 2のGUIスタイルが使用できることに気付く
- GNU/Linux上のサウンドシステムについて(前半)
- GNU/Linux上のサウンドシステムについて(後半)
- Hydrogenドラムマシンの基本的な使い方(バージョン0.9.4時点)
使用したバージョン:
- Hydrogen 0.9.4
- LASH 0.5.4
- Qt 4.5.3
- GTK+ 2.18.3