ReactOS 0.3.3-RC2のビルドと日本語化、動作の確認
0.3.3-RC1のときの覚え書き(本記事の一番下のリンクを参照)を利用して、同様の手順でビルドを行い、動作確認を行った。今回は仮想マシンにVirtualBox 1.5.0を使用した。
ビルド
ビルドをするためには、事前にReactOS ビルド環境をインストールしておく必要がある。config.rbuildで「DBG」の値を0にしてもビルドは通り、一発でReactOS.isoインストールCDイメージができあがった。
$ PATH=/usr/lib/ccache/bin:${PATH} make bootcd (中略) Writing output-i386/cd/reactos/welcome.exe Writing output-i386/cd/reactos/system32/ntdll.dll Writing output-i386/cd/reactos/system32/smss.exe CD-ROM image made successfully Total Build Time: 00:35:41
しかし、これをインストールしようとすると、青背景の段階までは進むのだが、再起動後のウィザードの部分で進まなくなってしまったため、今回も1のままにする必要があるようだ。
また、このままだと、日本語フォントが入っていない上に、フォント置換の設定もしていないため、例によって日本語が豆腐になる。前回と同様、IPAモナーフォントをコピーして、ファイルを編集する。
RC1からの違い
- 日本語が化けていた場所が直っていて、正常に表示されるようになった
- スクリーンセーバの数が増えている?しかし、プレビューするとマウスポインタが行方不明になる
- 突然OSごと落ちることが少しだけ減った?Webブラウザ使用中などは依然として激しく不安定だが、ファイルのダウンロードはできるようになった
ロケール設定ダイアログは化けなくなった
不具合
- 7-Zipなどは普通にインストールできるのに、Firefoxが何故かインストールできない(管理者権限の上、ファイルシステムはFAT32なのに、書き込み権限が無いと出る。C:\TEMP\をインストール先に指定して回避できたが原因不明)
- 起動時にSTOPエラーが出ることがある*1。発生条件はよく分からないが、例としては、Firefoxを使用中に固まったとき、VirtualBoxの機能で再起動させた後の起動中に発生する。更に再起動しても同じくSTOPエラーになるが、一度仮想マシンの電源をオフにすると、次は出なくなる。
7-Zipは何の問題もなくインストールされた
Firefoxのインストーラでファイルのコピー中に出るダイアログ
C:\TEMP\以下に強引にインストールしたFirefoxのバージョン情報
STOPエラー
注意点(未解決の問題点?)
- OSインストールウィザードで、地域のオプションのダイアログを開いて(既に「Japanese」になっているが)OKしないと、「スタート」メニューの「プログラム」が開かず、更に、コントロールパネル項目も日本語部分が「?」に化ける。
- IPアドレスの固定設定はできなくはない(コントロールパネルから設定する)のだが、保存されない?次回起動時には設定が消えて自動取得になってしまう
- 日本語を入力するシステムはまだ無い
- 「ログオフ」はしないほうがよい(ウィンドウは残ってしまうし、再ログオン後、「スタート」メニューは使えないなど、動作に問題がある)
- シャットダウンしても電源は切れない
その他
- 付属のファイルマネージャでWebブラウズをするには、Mozilla ActiveX Controlが必要で、自動的にダウンロードの確認が出て、ダウンロード・インストールを自動的に行ってくれる。Webモードになったら左下のアドレスバーにURLを入れて開ける。が、突然固まったりして不安定
- 日本語版Firefoxインストールウィザードでは、日本語フォントが豆腐になってしまったため、以前書いたフォント置換の設定では不完全な気がする(見直しが必要)。
Mozilla ActiveX Controlのダウンロード
日本語Firefoxのインストーラの豆腐化け
*1:起動中画面で「NDIS.SYS」まで表示された後に出る。STOP: 0x0000001E (0xC0000006,0x00000000,0x86CDAEF8,0x00000000