試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

Compiz Fusionで作業を効率良く進めるための設定を目指す

デフォルト設定をベースとして、なるべく体感速度を上げて、作業も効率よく進められそうな設定を目標にして、色々と試してみた。
なお、設定は好みによるところも大きいので、以下の内容で全てのユーザにとって快適なものとなる保証はできない。また、設定項目は非常に多いため、全てを調べることも書くこともできない(分かった範囲でのみ書いている)。

リフレッシュレート設定を修正して滑らかにする

「General Options」の「Display Settings」タブに、リフレッシュレートの設定がある。

  • 「更新レートの検出」のチェックを外す
  • 「垂直ブランクに同期化」のチェックを外す
  • 「更新レート」の値を「60」(もしくはそれ以上)にする

を行うことで、低めに抑えられていたリフレッシュレートが上がり、表示が滑らかになる。

視覚効果を抑える/短縮する

アニメーション効果を切ることや時間を短縮することは、省電力にもつながる。

揺れるウィンドウ

「Effects」の「揺れるウィンドウ」は、むっちむちのプリン(?)な感じがやみつきになるのだが、ウィンドウの移動を正確に素早く行うのには邪魔になってしまうことも多い。「摩擦」の値を4から5ぐらい、もしくはそれ以上(高すぎてもダメのようだ)にすることで、動きすぎないようにはできるのだが、それでも切ったときの移動のしやすさには及ばないのではないだろうか...と個人的には思う。

スケール(ウィンドウピッカー)

「Window Management」の「スケール」では、画面右上にマウスポインタを移動することでウィンドウピッカーを起動してから、ウィンドウの整列が完了して止まるまでに少し間がある。「General」タブの「速度」を3から5ぐらいまでの値に(好みに応じて)設定することで、これを高速化できる。結果として、作業時間は短縮される。
既に開いている別のウィンドウに切り替えたいとき、パネルのタスク一覧などを見る代わりにこの機能を使用することで、画面を見ながら、ウィンドウピッカー起動を含めて2秒以内に目的のウィンドウに切り替えることができる。
「Click Desktop to Show Desktop」は、狙いを外してデスクトップをクリックしてしまったときに全てのウィンドウが(最小化されて)隠れてしまうので、外すことにした。

展開

「Desktop」にある「展開」においても、「動作」タブの「ズーム時間」を0.2から0.3ぐらいにすることで、ズームアウト/イン時の時間が短縮され、体感速度が上がる。

デスクトップキューブ

Ctrl+Alt+Downで「開く」ときの速度は、「デスクトップキューブ」の「Behaviour」タブにある「速度」。好みにより、3から6ぐらいにすることで速くなる。
回転するスピードは「キューブの回転」の「General」タブにある「速度」。これも好みにより、3から6ぐらいにすることで速くなる。

Shiftスイッチャ

「その他オプション」タブの「Fade speed」を4以上にすると、ウィンドウの整列と元の場所に戻るアニメーションが速くなる。「Shift speed」を2以上にすると、候補の切り替わりが速くなる。

Ringスイッチャ

「その他オプション」タブの「速度」で回転速度を上げられるが、4以内で十分そう。それよりも、「Allow Mouse Selection」でマウスクリックによる選択ができるようにしたほうがよい。

効果を最小限にする/アニメーション(巻き上げ)

「効果を最小限にする」を使用している場合(デフォルト設定で有効)、「シェード耐性」を0(好みによっては1)にすることで、巻き上げを一瞬で行う。
「アニメーション」を使用する場合、「シェードアニメーション」タブの「巻き上げ」の設定で、「持続時間」を50(下限)にすることで、巻き上げ時間を短縮する。それ以外のアニメーションに関しても、持続時間を短めにすることで短縮が可能。

ウィンドウのフェード

「フェードスピード」を8から10ぐらいにすると、フェード時間が短縮される。それよりも大きい値にするのであれば、プラグインを切ったほうがよいかも。

グループウィンドウとタブウィンドウ

「Tabbing」タブの「タブのアニメーション時間を変更」を0.1にすると、Super+Left/Rightや、ウィンドウ上部からのタブ切り替え時にウィンドウをひっくり返すアニメーションの時間が短縮される。「Tabbingの速度」を2以上にすると、グループ化*1した状態でのタブモード切り替え*2時のアニメーション時間を短縮できる。
「その他オプション」の「タブバーの遅延表示」を0.4から小さい値にすることで、タブ化されているウィンドウの一覧が出るまでの時間が短縮できるが、短すぎると、出てほしくないときに出てしまうこともあるので注意。
「作成ウィンドウの自動タブ化」にチェックを入れると、新しく作成されたウィンドウがタブを持つようになり、タブ(ウィンドウ一覧)を表示して別のウィンドウのタブに縮小画像をドラッグすることで、マウスだけで簡単にタブ化ができる。

有効にしたほうがよいプラグイン

結局は好みだが、作業効率をよくするのには有用と思われるものを幾つか並べてみた。

  • 「Desktop」の「Viewport Switcher」: マウスホイールで高速に仮想仮面を切り替えできる
  • 「Image Loading」の「Text」: スイッチャやタブなどでウィンドウタイトルを表示
  • 「Accessibility」にある「デスクトップのズーム」の代わりに「Enhanced Zoom Desktop」: ズームした状態での操作など、高機能。ズームは色々と役に立つ

好みで選択する部分

  • 「キューブ」(立体的なウィンドウ配置や見た目などで選ぶ)にするか、「デスクトップの壁」(二次元ワークスペースとして扱いたい場合)にするか
  • 「Scale Addons」を有効にすると、スケールの選択時にウィンドウタイトルが出る*3ので、好みで有効にする
  • 「Trailfocus」は、最近フォーカスされたウィンドウ以外を透けて表示するため、役に立つかもしれない(し、立たないかもしれない)。

変更したほうが良さそうな設定

「Window Management」の「スケール」の「Actions」にある「ウィンドウピッカーを起動」に割り当てられているCtrl+Alt+Upは、「デスクトップの壁」を使用する場合に邪魔になる上、これはマウスポインタを画面右上に持っていくと発動するようにもなっているため、無効にする。
また、「すべてのウィンドウでウィンドウピッカーを起動」も、「BottomRight」(画面右下端)などに割り当てておくと便利で、Edgeに空きが無ければ「ウィンドウピッカーを起動」の代わりに右上にしてもよい。
「Accessibility」の「Enhanced Zoom Desktop」では、デフォルトのズーム幅が小さいため、「Zoom Movement」タブの「Zoom factor」を1.3から1.4ぐらいにする。

関連記事:

使用したバージョン:

  • Compiz Fusion 0.6.0

*1:Super+Sなどで2つ以上のウィンドウを「選択」後、Super+Gでグループ化され、この時点で、Super+Tでタブ化の切り替えができる。また、ウィンドウを複数選択後にグループ化せず、直接タブ化することもできる

*2:グループ化されているウィンドウ群は、タブ化されていない状態とタブ化されている状態をSuper+Tで切り替える

*3:デフォルトのフォントサイズが小さめなので、「見え方」タブからフォントサイズを14ぐらいにするとよいかも