試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

GNU/Linux上のChromiumにおけるマウスジェスチャについて(2009/9/30現在)

Chromium上でマウスジェスチャを行えるようにする「nkGestures」という拡張が
code.google.com/p/nk-gesture/
にあり、GNU/LinuxChromiumではこれが部分的に動作する。

  1. Chromiumの拡張について
  2. 拡張のインストール
  3. 設定
  4. 大きな問題
  5. マウスジェスチャが利かないページ

Chromiumの拡張について

Chromium(とそれに基づくGoogle Chromeなどのブラウザ)にはFirefoxに近い拡張機能の仕組みが用意されている。

拡張のインストール

拡張のパッケージ(.crxファイル)へのリンクを開くとダウンロードバーに確認のメッセージが表示され

「保存」を選択後

更にインストールの確認で許可を行うと、インストールが行われる。拡張のインストールは再起動なしで行われる(アンインストールも同様)。
この後開いたページ上でマウスジェスチャが使えるようになるのだが、大きな問題(後述)が存在する。

設定

設定は

chrome://extensions/

を開いたときに表示される一覧*1の中の

chrome-extension://[中略]/config.html

という文字列をアドレスバー(Omnibox)へコピペして開いたページのフォーム上で行える。

「OK」を押しても閉じないが、反映はされている(「Close」でも閉じない)。バージョンが1.23と書かれているが、1.2.5を使用している。
まずは「English Language」にチェックして英語のメッセージにしておく。

その後「Show gesture hint in the down left corner」をチェックすると、現在のジェスチャ状態が方向を示す文字U(上/UP),D(下/DOWN),L(左/LEFT),R(右/RIGHT)の組み合わせの文字列で(他のブラウザでマウスジェスチャの状態がステータスバーに表示されるのと同様に)ウィンドウの左下に表示される。

ジェスチャの割り当ては「New tab」以下の各入力ボックスで行える(方向を示す文字の組み合わせで記述)。

大きな問題

ブラウザの(マウス右ボタンを用いる)マウスジェスチャ機能は本来

という動作をするのだが、GNU/LinuxChromium上のnkGesturesではマウスジェスチャのためのドラッグを開始したところで確実にコンテキストメニューが出てしまい、出たメニューの外でマウスポインタを離すとそこまでの線が表示されてそこまでドラッグしたことになり、ここからマウスポインタを移動して右クリックをするとジェスチャが確定する。
例えば、「下、右」のジェスチャをしたい場合は

  1. 時計の7時ぐらいの方向に向けて右ドラッグ(コンテキストメニューが表示される)
  2. 右ボタンを離す
  3. 線が表示されたら時計の3時の方向にマウスポインタを移動
  4. 右クリック

という流れとなる。これは恐らく「間違った」挙動だと思われるが、もしWindowsChromiumで問題がないのであればGNU/Linux版固有の本体側の問題ということになる。ただ、まだGNU/Linux向けのビルドは開発版しか存在しないため、今後修正される可能性はある。
この挙動についてのスクリーンキャストを
zoome.jp/kakurasan/diary/27/
にアップロードした。
(2015/1/7)zoomeの動画はサイト閉鎖につき参照できない。

マウスジェスチャが利かないページ

以下のページではマウスジェスチャが行えない。

  • about:系ページ
  • chrome://系ページ
  • 新しいタブのページ
  • 画像やテキストなどを直接表示したページ

これが仕様なのかどうかは分からないが、別のブラウザではこのようなことは起こらない。

使用したバージョン:

  • Chromium 4.0.220.1 (27603)
  • nkGestures 1.2.5

*1:ここで無効化やアンインストールが行える