試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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ディスク使用状況を調べて表示するツール

ディスクの使用状況は、コマンドでは

という形で調べ、GUIでは、ファイルマネージャで個別にディレクトリのプロパティを開く形で調べることができるのだが、それ以外に、視覚的に分かりやすいツールも存在する。

Filelight

Filelight(http://www.methylblue.com/filelight/)は、KDE向けのディスク使用量分析ツール。ディレクトリを指定すると、それ以下のディレクトリ階層が円状に表示され、サブディレクトリ/ファイルごとのディスク使用状況が視覚的に分かりやすくなっている。
Debian/Ubuntu/Gentooのいずれにも「filelight」パッケージがあり、日本語メッセージを使用するには、Debian(lennyから)とUbuntu(hardy=8.04から)では「filelight-l10n」、Gentooでは「filelight-i18n」パッケージを(LINGUAS="ja"で)インストールする。
本家のページスクリーンショットがある。

Baobab(GNOME Utilities 2.16とそれ以降のバージョンに含まれる)

Baobabは、GNOME Utilities(gnome-utils)に含まれるディスク使用量分析ツール。指定ディレクトリ以下のディスク使用量と、(指定したディレクトリ以下の)全体に対する割合もグラフで表示される。
Filelightのような円状表示もサポートされている上に、リモートの使用量も同様に調べられるのが便利。GNOME VFS*1のサポートするSSH(SFTP)/FTP/Windows共有(CIFS)/WebDAV(HTTP)/WebDAV(HTTPS)に対応。
http://linux.byexamples.com/archives/250/a-graphical-disk-usage-analyzer/
などにスクリーンショットがある。
Debianではlennyから、UbuntuではEdgy(6.10)から「gnome-utils」の中に含まれている。Debian sargeやUbuntu dapper(6.04)では、gnome-utilsのバージョンの関係で中には含まれず、「baobab」というパッケージになっている(バージョンも古い)。
Gentooでは、過去にPortageツリーに「baobab」パッケージがあったが、「gnome-utils」のバージョン2.16から含まれるようになり、無くなっている。

その他

TreeSize for Unix

TreeSize for Unix(http://treesize.sourceforge.net/)は、ディレクトリツリーの形でディスク使用量を表示するが、機能面で上の2つに及ばない。

gt5

gt5(http://gt5.sourceforge.net/)は、CLIのツールだが、ディレクトリツリーのディスク使用量を保存し、後で差分を取るというユニークな機能がある。
Debianではlennyから、Ubuntuではgutsy(7.10)から「gt5」パッケージになっている。Gentoo Linuxでも同名のパッケージになっている。
一時的にHTMLファイルを作成*2し、テキストブラウザで開く形になっていて、ブラウザによっては日本語が化ける。必要に応じて環境変数GT5_BROWSERで指定する(実はFirefoxのようなGUIブラウザでも使える)。また、その処理方式により、スキャンするディレクトリによっては時間がかかる点には注意。
データは${HOME}/.gt5-diffs/以下に配置される。

*1:GNOME向けのファイルシステム抽象化ライブラリ。カーネルの提供するVFSではext3などのファイルシステムを抽象化して、下でどのファイルシステムを使用していても上からは同じように扱えるが、GNOME VFSはこのカーネルVFSに加えて、各種リモート接続などを含めて抽象化し、GNOME VFS対応アプリケーションから同じように扱う

*2:色指定のせいか、サイズが無駄に大きい気がする